A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

memorandum 318 光明

2016-06-20 23:12:58 | ことば
誰が何を作ろうと皆美しくなってしまうことがあるのである。それも各々の者が優れた藝術家になり得て、かかる結果を生むというのではない。凡てがありのままの状態で救われるというのである。この事実なくして何の希望があろうか。この世にはどんなに多く下凡の性から離れ得ぬ者がいるであろう。だが有難くも、それが誰であろうとそのままで素晴らしい仕事が果せるのである。果せる道があるのである。果せないのが嘘なのである。醜いものはただの迷いに過ぎない。この真理の見届けなくして、何の光明があろうか。
柳宗悦『新編美の法門 (岩波文庫)』岩波書店、1995年、114-115頁。



見届けてやろう。