A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記1016 『作間敏宏「治癒」』

2015-03-31 23:52:45 | 書物
タイトル:作間敏宏「治癒」
並列書名:Sakuma Toshihiro "healing"
発行:[東京] : [巷房]
発行日:2014.7
形態:冊 : 挿図 ; 30cm
注記:展覧会カタログ
    会期・会場: 2014年5月19日-5月31日:巷房・2, 巷房・階段下
    一部英文併記
    タイトルは奥付による
    略歴あり
内容:
「作間敏宏の「写真」」飯沢耕太郎
図版
略歴

頂いた日:2015年3月28日
大阪・+Y Galleryにて開催された「作間敏宏展」にお伺いした際にギャラリーよりご恵贈頂いた1冊。どうもありがとうございます。
 東京時代、巷房・2は銀座のギャラリー巡りでよく回っていたので、作間氏の作品を見たことはあるかもしれない。こうして冊子としてまとめられていると思い出す機会となる。

未読日記1015 『光の記憶 '98』

2015-03-30 23:34:45 | 書物

タイトル:光の記憶'98
別書名:A gift of remembrance
企画:室井絵里
制作協力:漆原扶美子
翻訳:南平妙子
デザイン:西岡勉
企画協力:ギャラリー ラ・フェニーチェ
発行:横浜 : [光の記憶展実行委員会]
発行日:[1998]
形態:1枚 ; 30cm
注記:会場・会期: ギャラリーラ・フェニーチェ(大阪) , 1998.6.1-20
    出品作家: 作間敏宏, 笹岡敬, 今村源, 三獄伊紗
    形態は四つ折り
内容:
「記録から記憶へ[光の記憶展――'98、ドキュメント・その3]」室井絵里
[光の記憶'98]
[光の記憶'96]
[光の記憶'95]

頂いた日:2015年3月28日
 大阪・+Y Galleryにて開催された「作間敏宏展」にお伺いした際にギャラリーよりご恵贈頂いた1冊。どうもありがとうございます。
 こちらも私は未見で、当時は19歳だった。この時期、私にとっては暗黒時代で光は見えなかった(いまも光は消え入りそうに弱いが)。こうした冊子として記録された資料を見ると、グループ展は当時の美術の動向や空気感をも伝えてくれる。

未読日記1014 『光の記憶 '96』

2015-03-29 23:08:15 | 書物

タイトル:光の記憶'96
別書名:A gift of remembrance
デザイン:西岡勉
翻訳:南平妙子
発行:横浜 : [光の記憶展実行委員会]
発行日:[1996]
形態:1枚 ; 30cm
注記:会場:ギャラリー16 ; キュービックギャラリー ; アートギャラリーラ・フェニーチェ ; ギャラリーKuro , 1996.7.4-21
    出品作家: 今村源, 三獄伊紗, 笹岡敬, 室井絵里, 井上リサ, 小林昌廣
    形態は四つ折り
    付:別紙英文解説
内容:
「光の記憶展 ドキュメントその1―形の記憶、ことばの記憶、女性―」室井絵里
「病としての現代美術を臨床する」小林昌廣
「コラボレーションのトワイライト―ことば+かたち[光の記憶展・ドキュメントその2]」室井絵里
笹岡敬
今村源
三獄伊紗
井上リサ

頂いた日:2015年3月28日
 大阪・+Y Galleryにて開催された「作間敏宏展」にお伺いした際に、ギャラリーよりご恵贈頂いた1冊。どうもありがとうございます。
 不勉強で本展のことは初めて知ったが、90年代の関西アートシーンの状況が窺える1冊である。当時私は東京にいて17才だった。デザインは西岡勉。
 余談だが、後日に松岡正剛の著書『フラジャイル』を読んでいたところ、室井氏のテキストに引用、本展関連イベントとして講演会が開催されており、偶然が重なった。幸先がよいか。

未読日記1013 『福本潮子作品集 藍の青』

2015-03-28 23:11:59 | 書物
タイトル:福本潮子作品集 藍の青 FUKUMOTO SHIHOKO JAPAN BLUE
著者:福本潮子
アートディレクション:福本潮子、デュウェル八木智紗
編集:外舘和子、姫野希美、八木光恵
翻訳:メレディス・マッキニー
デザイン:デュウェル八木智紗
協力:アートコートギャラリー
発行:京都 : 赤々舎
発行日:2015.3
形態:221p : 挿図 ; 30cm
注記:作品リスト: p198-210
    略歴: p211-213
    主要文献目録: p216-221
    英文併記
内容:
福本潮子の染―藍と絞りによる染色空間の創造/外舘和子
福本潮子さんのこと/森瑶子
作品 1977-2015―手から生まれる自然
   1977-1981, 1985 初期のプリーツ
   1982 曼荼羅
   1983-1989 天空 I
   1984 星流
   1984 シティ
   1985 スカイシティ
   1982-1985 着物
   1985 天空 II
   1985 さざ波
   1986-1988 風·水
   1988 心の中の宙
   1988 風印
   1989-1991 時空 I
   1989-1990, 2001 茶室
   1989-1990 流れ
   1996 青い儀式
   1991 時空 II
   1992-1995, 2014 時空 摺箔
   1995 聖域
   1995 光の影
   1998 スターライト
   1998 楕円
   1998 点の仕事―トルファン綿
   1999-2000 几帳
   1999 紺青の記憶
   2000 光の風景
   2000-2001 ムーンライト
   2001 コラージュ
   2002 朝霧·夕霧
   2002 能衣裳
   2002-2004, 2010 幔幕
   1985-2004, 2013 着尺· 帯
   2008 残像
   2012 有職紋
   2006- 古布
   1992, 1997, 2004 コラボレーション
   2004-2012 設い
藍の「青」/福本潮子
福本潮子の青/今井陽子
ボーダーレスな藍―青の時空と交感:福本潮子の染作品/池田祐子
資料
 作品リスト
 略歴
 主要文献目録

頂いた日:2015年3月28日
場所:アートコートギャラリー
 大阪・アートコートギャラリーにて開催された「福本潮子作品集出版記念展―藍の青―」(2015年3月13日~4月11日)の会場にて、著者よりご恵贈頂いた1冊。どうもありがとうございます。
 言うまでもなく福本潮子は日本を代表する藍染作家だが、展示を見て圧倒的だったのが、《点の仕事―トルファン綿》(1998)、《太陽の道》(1998)などの宇宙的なイメージの作品だった。工芸=伝統的という先入観を軽々と超える抽象的・超越的な藍の深く美しい色彩に魅了される鑑賞経験であった。
 作品集の造本がまたすばらしい。背には福本が染めた麻布が使用され、本もまた「染織」として造本・製本されているのである。本もまた紙を束ねた織りであり、印刷によって色を染める仕事とも言え、本書は作品の技法と素材が密に重ねあわされた造本が実現されているのである。内容とデザイン、印刷・製本が三位一体のハイクオリティな1冊である。

【ご案内】「もうひとつの見方」展トークセッション

2015-03-16 22:09:33 | お知らせ
この度、奈良にて開催されます「もうひとつの見方」展のトークセッションに参加させて頂きます。専門外である「障害のある人の表現」についてお話するのは初めてですが、「障害」ではなく、「表現」について楽しく話す時間になればいいなと思っています。
ご興味、お時間ございましたら、お気軽にお越しください。

もうひとつの見方 奈良の障害のある人の表現展
会期:2015年3月20日(金)~22日(日) 10:00~17:00(最終日は15時まで)
場所:東大寺総合文化センター 小ホール(地下1階)・入場無料
出展者:伊藤樹里、澤井玲衣子、高田千惠子、武田佳子、中村真由美
藤田雄、古谷秀男、山崎康史、山野将志、若大介
主催:一般社団法人たんぽぽの家

「もうひとつの見方」トークセッション (定員各回30人・要申し込み)
■3月21日(土) 15:00~16:30 
「わたしにはこう見えます」
障害のある人の表現はどう見える?学芸員やギャラリスト、コレクターの視点から作品をどう見て、どう受けとめているのか、お話をうかがいます。
・平田剛志(京都国立近代美術館 研究補佐員)
・野村ヨシノリ(Gallery OUT of PLACE代表)
・川上文雄(奈良教育大学 教員)


未読日記1012 『アウトサイダー・アート』

2015-03-13 23:18:09 | 書物
タイトル:アウトサイダー・アート (光文社新書)
シリーズ名:光文社新書; 114
著者:服部正
装幀:アラン・チャン
口絵レイアウト:スタジオキキ
発行:東京 : 光文社
発行日:2003.9
形態:237p, 図版 [8] p ; 18cm
注記:参考文献: p234-237
内容:
「アウトサイダー・アート」とは、精神病患者や幻視家など、正規の美術教育を受けていない独学自修の作り手たちによる作品を指す。20世紀初頭にヨーロッパの精神科医たちによって「発見」されたこの芸術は、パウル・クレー、マックス・エルンスト等の前衛芸術家たちにも多大な影響を与えた。戦後には、フランスの画家ジャン・デュビュッフェがヨーロッパ各地から作品を収集し、それを「アール・ブリュット(生の芸術)」と呼んで賞賛したことから「価値」が高まった。近年、日本でもそれらの作品への関心が急速に高まりつつある中、モダン・アートが置き忘れてきた「もうひとつのアート」の魅力に迫る。

目次
はじめに
第1章 アウトサイダー・アートとは何か
第2章 ヨーロッパ前衛芸術家たちによる賞賛
第3章 アウトサイダー・アートの「発見」
第4章 日本のアウトサイダー・アート
第5章 未知の領域
第6章 描かずにはいられないから描く―五つの展示室から
おわりに
参考文献

購入日:2015年3月13日
購入店:Amazon.co.jp
購入理由:
 翌週に参加させて頂く「もうひとつの見方 奈良の障害のある人の表現展」トークセッションのための参考文献として購入。アウトサイダー・アートは専門ではないので、まずは何が語られ、語られていないのか見取り図として本書は参考になると思い購入。実際、歴史や論点がとても整理されていてわかりやすい。作品の考察・分析も美術史の蓄積を踏まえてなされており、批評・評論としても新たな視点を与えてくれる1冊である。
 なお、日本の近現代美術における「アウトサイダー・アート」の位置づけについては、服部正・藤原貞朗著『山下清と昭和の美術―「裸の大将」の神話を超えて―』(名古屋大学出版会、2014年)をおすすめする。膨大な資料を駆使した論述は実に刺激的興奮に満ちている。名著。

未読日記1011 『三重ワンダーランド』

2015-03-09 23:28:34 | 書物
タイトル:三重ワンダーランド
著者:田山湖雪
装丁:山口言悟
発行:伊勢 : 月兎舎
形態:1冊(ページ付なし) ; 15×22cm
内容:
山から海へ、町から村へと土地に刻まれたランドスケープが広がっている。
この本には、深い眼差しと童謡のようなリズムで記録され、
やがて記憶となっていく三重の原風景がある。
中里和人

朝熊岳
二見
菰野
伊勢
熊野
五ヶ所湾
神島

尾鷲
伊賀
奥伊勢
地図/解説(文=吉川和之)
あとがき

頂いた日:2015年3月8日
 著者の方よりご恵贈頂いた1冊。どうもありがとうございます。
タイトルの「ワンダーランド」という言葉からファンタジーやエンタテインメントな写真を考えてしまったが、開いてみると三重のケとハレの「ワンダー」な風景を捉えた写真集であった。田山は三重出身ではないがゆえに、三重の自然や光、空気感に身体で反応・呼吸しているように見える。また、写真に添えられた短文は、かつてなら和歌にあたるのかもしれないが、現代では散文的、詩的なつぶやきのように写真と共鳴する試みとしても読める。

未読日記1010 『双天のゴライアス』

2015-03-08 23:57:24 | 書物
タイトル:双天のゴライアス
著者:菅木志雄
編集:森啓輔
編集協力:櫻井拓、佐藤毅
デザイン:小沼宏之
発行:長泉町(静岡県) : ヴァンジ彫刻庭園美術館
発売:長泉町(静岡県) : NOHARA
発行日:2015.2
形態:581p ; 15cm
注記:会期・会場: 2014年11月2日-2015年3月24日:ヴァンジ彫刻庭園美術館
    主催: ヴァンジ彫刻庭園美術館
    本書は上記展覧会に関連して刊行された「菅木志雄」(ヴァンジ彫刻庭園美術館発行)の付録
内容:
第一章 映鱗蝶来
第二章 蝶声潮音
第三章 周蝶暗空
第四章 影中蝶光
第五章 高天蝶図
第六章 蝶影光中
第七章 離空蝶思
第八章 果蝶止因
第九章 蝶下水影
第十章 樹冠蝶嵐
第十一章 波蝶連死
第十二章 黒点蒼空

購入日:2015年3月7日
購入店:NADiff contemporary
購入理由:
 ヴァンジ彫刻庭園美術館から刊行された「菅木志雄」展カタログの付録。約600ページの文庫本が付録というのがすごい。活字中毒なので、図録もヴィジュアルよりは読み物が多いと得した気分になるが、実際に読むのはいつになるやら。
 菅木志雄が推理小説の書き手であることはあまり知られていないが、本書は3冊目である。アート界に小説の読み手がどれほどいるかわからないが、正当に批評・評価される日は来るのだろうか。

未読日記1009 『菅木志雄』

2015-03-07 23:13:12 | 書物
タイトル:菅木志雄
並列書名:Kishio Suga
編集:森啓輔
編集協力:櫻井拓
翻訳:野田吉郎、パメラ・ミキ
デザイン:小沼宏之
発行:長泉町(静岡県) : ヴァンジ彫刻庭園美術館
発売:長泉町(静岡県) : NOHARA
発行日:2015.2
形態:229p, 図版 [24] p : 挿図 ; 21cm
注記:展覧会カタログ
    会期・会場: 2014年11月2日-2015年3月24日:ヴァンジ彫刻庭園美術館
    主催: ヴァンジ彫刻庭園美術館
    本書は上記展覧会に関連して刊行されたもの
    付録あり: 「双天のゴライアス」菅木志雄著
    英文併記
    参考文献あり
内容:
作品もまた〈もの〉であるという観点から、わたしは、〈場〉が生まれる瞬間とは、どういう状態なのだろうと、ずっと考えつづけてきた。菅木志雄

国際的な評価が高まる「もの派」を代表する作家として、〈もの〉と〈場〉への思考をめぐらしてきた菅木志雄。1960年代後半から絶えまなく続く制作の意義を、作品、作家自身の言葉と数々の言説によってたどります。

「菅木志雄」展会場風景
はじめに
「集存の開空」菅木志雄
論考1
「菅木志雄論――地に身、間に感、空に考」千葉成夫
「菅木志雄の制作の基本とアクティヴェイションの構造」吉竹美香
「菅木志雄――境界線上の身体」森啓輔
ドキュメント写真[撮影=佐藤毅]
「集写助友」佐藤毅
菅木志雄論考
 転移空間
 「転移空間」解題[森啓輔]
 みえない世界のみえない言語
 〈放置〉という状況
 場の論理――アースワークによせて
 周辺を束ねて界端を開く
論考2
「菅木志雄論のために(思想篇)」峯村敏明
「ヒエラルキーなき空間」建畠晢
「もうひとつの菅木志雄論」谷新
「事実のエチカ――菅木志雄ノート」倉石信乃
菅木志雄作品を読み解くキーワード[森啓輔]
略歴
主要文献資料
作品リスト
執筆者略歴

購入日:2015年3月7日
購入店:NADiff contemporary
 東京都現代美術館にて開催された「菅木志雄:置かれた潜在性」展を見た際にミュージアムショップで見かけて購入。本展は見たかったものの時間がなく見れなかったのだが、都現美の図録よりも本書の方がテキストや資料が豊富で、付録もついて値段もずっとリーズナブルだったので見ていないこちらの図録を購入した次第。菅木志雄の図録は何冊も持っているのだが、峯村敏明氏の論考を再録しているのが決め手であった。
 近年のヴァンジ庭園美は戸谷成雄や菅木志雄などベテランの彫刻家・美術家の個展を相次いで開催してすばらしい。関西からは三島は距離があるので、なかなか伺えないが、いい美術館になってきた。



未読日記1008 『柵瀬茉莉子』

2015-03-04 23:50:47 | 書物
タイトル:Mariko Sakurai
並列書名:柵瀬茉莉子
別書名:柵瀬茉莉子展
シリーズ名:BankART Bank under 35 ; 2012
発行:横浜 : BankART1929
発行日:2013.3
形態:1冊 : 挿図 ; 28cm
注記:展覧会カタログ
    会場・会期: 2013年3月22日-4月14日:BankArt StudioNYK / 3A Gallery
    タイトルは表紙による
    英文併記
    作家の略歴あり
    プロデュース: 森田彩子
内容:
「受け継がれるコト、モノ・見えない形」室井絵里
~ぬう~ The Act of Sewing
「柵瀬さんと漆・縄文・喜多方」川延安直
『夜の刺繍』
[テキスト]森田彩子

頂いた日:2015年3月3日
 アーティストよりご恵贈頂いた1冊。どうもありがとうございます。
timelake展テキスト執筆のため、事前に資料を見て魅かれたものの、実作は期待以上にすばらしい作品だった。ぬう行為の時間、素材となる木や葉などの植物の時間が縫い合わされることで「時間」が視覚化された美しい作品であった。日常のなんでもないものが美術作品になる錬金術的な発想と技術がすばらしい。
 余談だが、光ファイバーの光る糸を布に縫いつけた《夜の刺繍》の英語タイトルがNight Sewingと知り、フィッシュマンズのNight Cruisingを思い出した。