A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記847 『雨引の里と彫刻 2013』

2014-02-28 23:44:28 | 書物
タイトル:雨引の里と彫刻 2013
別書名:Amebiki 2013
編集:雨引の里と彫刻実行委員会
デザイン:田中佐代子
写真:齋藤さだむ
発行 : 桜川市 (茨城県) : 雨引の里と彫刻実行委員会
発行日:2014.1
形態:95p ; 30cm
注記:展覧会カタログ
    会期・会場: [第9回]: 2013年9月22日-11月24日:茨城県桜川市
内容:
雨引の里と彫刻 2013
「自転車で回って。」松田文平(参加作家)
「私は書記係」山上れい(参加作家)
彫刻の設置場所

國安孝昌、山上れい、菅原二郎、宮澤泉、戸田裕介、和田政幸、佐藤晃、塩谷良太、松田文平、鈴木典生、志賀政夫、山隆、中村洋子、大栗克博、山本憲一、齋藤徹、中井川由季、小日向千秋、高梨裕理、齋藤さだむ、平井一嘉、海崎三郎、サトル・タカダ、大島由起子、栗原優子、大槻孝之、渡辺治美、岡本敦生、西成田洋子、藤島明範、井上雅之、サクサベウシオ、山添潤、廣瀬光、佐藤比南子、島田忠幸、金沢健一、村井進吾

作家目録
雨引の里と彫刻2013ドキュメント

頂いた日:2013年2月28日
 出品作家の方よりご恵贈いただいた1冊。どうもありがとうございます。
山添潤氏の作品写真は彫刻とその周囲の空気感を写し込みすばらしかった。見に行きたかったが、やはり車がないと行くのが厳しい場所ではある。

未読日記846 『ソニック・メディテーション』

2014-02-26 23:30:14 | 書物
タイトル:ソニック・メディテーション―音の瞑想
著者:ポーリン・オリヴェロス
訳者:若尾裕+津田広志
発行:東京 : 新水社
発行日:1998.10
形態:102p ; 20cm
内容:
癒しからアートへ 耳から精神へ
存在への傾聴
サウンド・エデュケーションの新地平

一見スーパーのレジ係のおばさんのようにしか見えない彼女だが、私から見れば現在どの芸術家よりも、社会と創造性という重要なテーマに最も深く関わっている人である。もちろん、彼女以外の作曲家もそれぞれのフェイズで、創造の最前線にかかわっていることだろう。しかし、彼女のように昔からの音楽会場で、音楽家が聴衆に一方通行で音楽を受け渡すという方法論を捨てさろうとしたものはいなかった。(「訳者あとがき」より)

目次
ソニック・メディテーション
ソニック・メディテーションについて
訳者あとがき

購入日:2014年2月26日
購入店:日本の古本屋
購入理由:
 伊丹・アイホールにて開催された「砂連尾÷野村誠 パフォーマンス公演:砂連尾理独演会『家から生まれたダンス』/野村誠 老人ホームREMIX#2 ドキュメンタリーオペラ『復興ダンゴ』」を見に行き、会場にあったチラシに書かれていた野村誠のテキストで知ったのが本書の著者のポーリン・オリヴェロスだった。
 野村氏のテキストでは、ジョン・ケージの名前と同時に、ディープ・リスニングとしてオリヴェロスの名前を挙げており、私は勉強不足でどのような人物か知らなかった。野村氏の音楽は、存在へ傾聴することで生まれる創造性、豊饒性があるが、その野村氏が言及する人物の思想に興味が湧き購入してみたのが本書である。

未読日記845 『FAMILY?』

2014-02-23 23:39:46 | 書物
タイトル:FAMILY?~家族について考える人たち~
著者:平松繭子
表紙デザイン:小牧知佳
形態:137p ; 19cm
発行:[平松繭子]
内容:

序章 はじめに
第一章 家族をとりまいてきたもの
第二章 インタビュー
 村のように賑やかな家で暮らすカナさんと母ミチさん
  ――どんどん人が集まってくる家、物心ついたときから当たり前だった
 レズビアンカップルに精子提供をしているじゅんぺいさん
  ――セックスをしなくても生殖はできる
 保護者集団というコミュニティで子供育てをしたCさんと育てられたSさん
  ――子育てのためのコミュニティが必要だと思った
 生殖によって子供を儲ける選択肢は自ら断ったPさん
  ――子供は欲しい。理想の家族は消去法的に実現可能な形
 精子提供を得て人工授精での妊娠を希望するLさんと同性パートナーのKさん
  ――子供がいれば人との繋がりが広がると思う
終章 まとめ―家族の行方

購入日:2014年2月22日
購入店:京都造形芸術大学
購入理由:
 京都造形芸術大学卒業・修了制作展にて購入した1冊。今回の卒展に優れた作品は多々あったが、衝撃力という点では、この作品が最も印象に残った。
 著者は1992年広島生まれ。中学2年に不登校。卒業後、高等学校卒業程度認定を受け、2010年に京都造形芸術大学入学。在学中に妊娠・出産し、現在はシングルマザーという経歴。在学中から展覧会出品、パフォーマンス、演劇、キュレーションなど様々な活動を行っている。この卒業制作は、著者が出産を機に「家族」について考察し、多様な家族形態、家族観を持つ人々へのインタビューをまとめた本である。生き急いでいる人というのは、こういう人を言うのかもしれない。卒業制作で、ひたすらリアルに「家族」を真正面から取り組んだことに敬意を抱く。
 とはいえ子どもの有無を別にして、卒業制作としての単行本という形態を考慮すると、奥付は欲しかった。

未読日記844 『The First Documenta, 1955』

2014-02-21 23:16:28 | 書物
タイトル:Ian Wallace: The First Documenta, 1955 / Die erste documenta 1955 (100 Notes, 100 Thoughts: Documenta Series (13))
シリーズ名:100 notes - 100 thoughts = 100 notizen - 100 gedanken, no. 002
著者:Ian Wallace
発行:Ostfildern : Hatje Cantz
発行日:c2011
形態:34 p. ; 25cm
注記:"Documenta (13), Jun. 9, 2012-Sept. 16, 2012" -- colophon
   Text in English and German

購入日:2014年2月21日
購入店:Amazon.co.jp
購入理由:
 1987年9月26日にブリティッシュコロンビア大学にて行われたレクチャーの記録。3月の連休に行われる1955年の第1回ドクメンタについてのイベント予習として購入。今回、ドクメンタについて調べてみて気付いたのは、これだけ長い歴史を有するドクメンタについて日本語で書かれた文献がないという事実であった。国際展の開催は歓迎だけれども、国際展についての文献や思想、知識もまた輸入・還元してほしいものである。
(ちなみに、画像は裏表紙です)。

未読日記843 『ナチュラル・ナビゲーション』

2014-02-19 23:05:07 | 書物
タイトル:ナチュラル・ナビゲーション: 道具を使わずに旅をする方法
著者:トリスタン・グーリー
訳者:屋代通子
ブックデザイン:櫻井久、中川あゆみ
装画:三上数馬
発行:東京 : 紀伊國屋書店
形態:317p ; 19cm
内容:
旅する身体を取り戻す
太陽・月・星、頬にあたる風、雲、樹木の形、水たまり…自らの感覚を総動員して「自然」から道を見つけだす技法を、海と空で大西洋を単独横断した探検家がガイドする。英国ナショナル・トラスト最優秀アウトドアブック賞受賞。

目次
プロローグ――ふたつの旅
はじめに――ナチュラル・ナビゲーションという芸術
第1章 谷と砂丘――土地
第2章 完璧な幻影――太陽
第3章 夜空を読む
第4章 気まぐれな月
第5章 海
第6章 自然の力
第7章 習性の生き物
第8章 ここはどこ?
エピローグ――統べる
謝辞
訳者あとがき
原註
参考文献

購入日:2014年2月18日
購入店:Amazon.co.jp
購入理由:
 2月9日の朝日新聞朝刊の書評で読んで知った本。GPSや電子機器、地図も使わずに「自然」から道を見つけだす技法についての本だという。地図好きとしては当然気になる。人間というのは、新しいメディアや道具が広まるとそれ以前の習慣や感覚を忘れてしまうものだ。忘れられたり、忘れ去られようとしている事柄をノスタルジックに思う気持ちはないけれど、感覚としては忘れたくない。