A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

【ご案内】Gallery PARC Art Competition 2017審査結果発表

2017-02-28 23:09:29 | お知らせ
審査員をさせて頂きました「Gallery PARC Art Competition 2017」の審査結果、審査員総評が発表されました。
選出された皆さま、おめでとうございます。
ご応募頂いた皆さま、どうもありがとうございました。
選出された展覧会プランは、7月4日から8月13日に連続開催されます。引き続き展覧会にご注目ください。

審査結果、審査員総評については、下記URLをご覧ください。

http://www.galleryparc.com/competition/competition_2017/PAC2017.html

memorandum 454 「金が稼げないとしたら、なんのためにやっているのか」

2017-02-27 22:35:29 | ことば
 「金が稼げないとしたら、なんのためにやっているのか」という問いかけは珍しくない。芸術家の活動から生まれる瞬間と、作品がたまたま売れたことは、なんの関連性もない。それは見せかけの価値である。そうはいうが、金を稼ぐことの難しさは私にもよくわかっている。生計を立てていくのはなかなか大変なことだ。
 それでも絵を描きつづけろというのは、きみが生きていくうえで芸術がいちばん大切なものだからだ。傑作を生みだせ——きみ自身と同じくらいの傑作だ。つねに自分が巨匠だと信じて仕事をしなさい。今度こそ傑作ができると信じて。

ロバート・ヘンライ『アート・スピリット』野中邦子訳、国書刊行会、2011年、198頁。

今度こそ、今度こそはと思って、私も書き続けている。


memorandum 453 この世に芸術ほど大切なものはない

2017-02-26 22:24:22 | ことば
この世に芸術ほど大切なものはない。これほど発展的なもの、これほど生きる意欲をかきたたせるものはない。作品にとりくむときは、自分たちがなしとげるほかのどんな行為より重要なのだという自覚をもっていてほしい。商業的に大きな価値はないかもしれないが、そこには計算のできない、永遠の生命という価値がある。
ロバート・ヘンライ『アート・スピリット』野中邦子訳、国書刊行会、2011年、197-198頁。

いま、こんな自覚をもって制作している芸術家はいるだろうか。

未読日記1280 『光のない。』

2017-02-24 23:26:38 | 書物
タイトル:光のない。
タイトル別名:Kein Licht
       Epilog?
       Wolken. Heim
       Rechnitz (Der Würgeengel)
著者:エルフリーデ・イェリネク
訳者:林立騎
写真:畠山直哉
装丁:アジール(佐藤直樹+中澤耕平)
発行:東京 : 白水社
発行日:2012.9
形態:257p ; 20cm
注記:著者による4つの演劇テクスト(『Kein Licht』『Epilog?』『Wolken. Heim』『Rechnitz(Der Würgeengel)』)を独自に編んだ日本語版オリジナル作品集
内容:
ノーベル文学賞作家が、ポスト3.11の世界に捧げるレクイエム。
東日本大震災とそれにつづく原発事故をうけて書き下ろされた表題作のほか、「レヒニッツ(皆殺しの天使)」「雲。家。」などを収録したワールドプレミア・エディション。

「皮膚にあたった放射線を嗅ぎ取ることはできない、ツイートならできる、だがそれよりいいのは、最もいいのは、安全な場所に避難すること。安全、この時代の唯一の出口。安全の最優先。安全だけが長期的に役立つ。安全は絶対に続かねばならない、ついに確保されたなら。もう安全への逃避しか意味がない、子供たちを引き連れて。」(表題作より)

日本の読者へ
光のない。
エピローグ? : 光のないII
雲。家。
レヒニッツ(皆殺しの天使)
訳者あとがき

購入日:2017年2月23日
購入店:Amazon.co.jp
購入理由:
 京都・KUNSTARZTで開催される柳瀬安里 個展「光のない。」の予習のために購入。
恥ずかしながら、著者のことも本書のことも知らなかったのだが、柳瀬安里の個展が本書をモチーフとしていると知り、興味を覚えて読んでみたくなった。
また、以前に「光」をテーマに展覧会を開催したことによる関心、現在の自分が「光のない」状況であることも本書を手に取った背景にあるかもしれない。



memorandum 451 奇蹟

2017-02-23 23:14:57 | ことば
不得手なものから奇蹟は生まれぬ
鈴木清順の言葉、「編集手帳」『読売新聞』2017年2月23日朝刊

映画監督・鈴木清順は60歳で仕事も蓄えもなく、職業安定所で失業保険をもらう手続きをしたという。40代で日活を解雇され、50代のときに『ツィゴイネルワイゼン』で映画賞を総なめした。浮き沈みの境涯だが、飄々とした人柄で「好物の煮豆を食べ、酒を飲み、拾う神を待つだけだね。」と語っていたという。不得手なことをしても奇蹟は生まれない。私もまた、仕事も蓄えもない身ゆえに、拾う神を待ちたい。

memorandum 450 私が思う最大の幸福とは

2017-02-22 22:16:28 | ことば
 私が思う最大の幸福とは、曇らない目をもち、奇跡が起きたときにそれを理解できることである。そして、私が最高だと思う現実の人生とは、その時代の日々の生活を冒険とみなし、何かを心から愛し、それについて感嘆の声を上げることである。
ロバート・ヘンライ『アート・スピリット』野中邦子訳、国書刊行会、2011年、190-191頁。

毎日が冒険である。

未読日記1279 『Awano Yukio』

2017-02-21 22:06:55 | 書物
タイトル:Awano Yukio
発行:大阪 : studio J
形態:[20]p ; 26cm
注記:展覧会カタログ
   会期・会場: 阿波野由起夫個展「-装植・草飾-」2017年1月21日-2017年2月25日: studio J
内容:
図版
作家略歴

頂いた日:2017年2月20日
 発行元よりご恵贈いただきました。どうもありがとうございます。

memorandum 449 今日は会えてよかったね。

2017-02-20 23:42:54 | ことば
人生の素晴らしさっていうのは、人にまた会えるっていうことね。
草間彌生、「嵐」リーダー大野智さんとの対談から『朝日新聞』2017年2月19日朝刊

草間彌生も芸能人と対談するのかと思い、何気なく読んでびっくりした言葉。
一期一会という言葉がある。茶道に由来する言葉で、「一生に一度の出会いという心得えで接すること」「一生に一度だけの機会」という意味で用いられる。意味するところはわかるのだが、草間氏も述べるように、本当に素晴らしいのは「人にまた会える」ということだと思うのである。私は一度だけでなく、一期二会、三会ならぬ何度でも会いたいのである。その継続から生まれる関係性の深化やコミュニケーションを楽しみたいのである。
 と言いつつ、人見知りなので、そう積極的に人付き合いするわけでもないのだが、美術館やギャラリー巡りをよくすることで偶然の出会いの蓄積を重ねているのかもしれない。

memorandum 448 あいがあって

2017-02-19 23:09:47 | ことば


王舟“あいがあって(ai ga atte)” from Oh Shu’s 2nd album “PICTURE”

あいがあって別れがある
日々が続いてそれはずっと
君を臆病にさせたままで
・・・
あいがあって歌がある
日々が流れて目の前にいる
話ができた不思議なことで
忘れてしまいたい気持ちと
覚えておきたい気持ちを
二つが重なり合わさっても
何も変わらないでしょう