ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

モーツァルト ピアノ協奏曲第21番

2004-11-19 | CDの試聴記
モーツァルト ピアノ協奏曲第21番
<演奏者>
アシュケナージ(ピアノ&指揮)
フィルハーモニア管弦楽団

随分昔の演奏ですが、大阪出張の新幹線の車中で久し振りに聴き(今はやりのipodに愛用のB&Oのイヤフォンのコンビで聴いています)、いたく感動しましたので書いてみました。

このハ長調の21番のコンチェルトは第2楽章が有名ですが、アシュケナージ盤はまず第1楽章が素晴らしい。アシュケナージの透明感のあるくっきりとしたタッチが、モーツァルトにぴったりです。インテンポでありながら、愉悦感にあふれた表情の第2主題なんて最高ですね。
続く第2楽章は、映画の主題にもなった美しい部分ですが、抑制された清潔な抒情が印象的です。粘らない分かえって心にしみます。
フィナーレは一転して快速なテンポで一気に聴かせてくれます。
ロココ風と言っても大袈裟ではないグルダの旧盤と並んで、私にとって大切な演奏です。

今申し上げたグルダの演奏は、アシュケナージの演奏とはある部分で正反対に、オーケストラのトュッティでさらりと登場してみたり、フレーズに大胆な装飾を入れてみたり、本当にやりたい放題の演奏でした。でも、出来上がった音楽のなんと生き生きとしていることか。あの帽子をちょこんとかぶって子供のような表情で演奏するグルダの姿が思い出されます。文字通りの音楽家(音を楽しむ人)でした。






コメント (2)
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