NHKニュースWeb 2020年6月15日 21時06分掲載によると (抄録)、東京都によりますと、都内では新たに20代から70代の男女合わせて48人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたということです。48人のうち、▽20人は集団で検査を受けた新宿区の繁華街にある同じホストクラブの20代と30代の従業員、▽3人は別の接待を伴う飲食店の従業員と客で、合わせて23人が夜の繁華街に関係する人だということです。
小池知事は記者会見で、「きのうも47人、きょうは48人の陽性者で、『そんなに増えたのか』と考えるかもしれないが、これは、陽性者を出した飲食店の皆さんに積極的に検査を受けてもらったことによって陽性者が増えたということだ。確認できているという点で、むしろ確かな数字になってきているのではないか」、「積極的な調査を行うことが都民の健康や命を守ることにつながり、検査をしっかり進めるというステージに入っていることの証左だ」と述べました。
東京医科大学の濱田篤郎教授は 「3分の1以上が夜の街の関係者で、症状がなくても自主的に検査を受けている。この人たちを差し引くと、それほど増えている訳ではない。ふつうに街なかで暮らしている人がどこから感染したかわからないようなケースは多くはない。現時点では市中感染が広がっているとは考えにくい」と話しています。
とのことです。「むしろ確かな数字」だとか、「この人たちを差し引くと、それほど増えている訳ではない」とか、お二人はいったい何をとぼけたことを言っているのでしょうか。複数のホストクラブで感染元の人が見つかって、検査したらあるクラブでは19人、他では20人も感染した人がいた。それは積極的に検査に応じたから発見されたということで、良いことだと。ということは、これまでは発症者がいても、その周囲の人をほとんど検査しなかったことを自白しているわけです。この間までは保母さんが感染していても 「濃厚感染者」 でなければ検査しませんでした。こんなやり方で実態が分かるはずはありません。
そしてその感染者39人がほかのところで誰かにうつしている可能性が高いということはありませんか? その人たちはどうしているのでしょう? 検査してほしくても、発症したか濃厚感染者でなければ検査できない仕組みでしょう? どうにもなりませんね。
医学者である東京医科大学の濱田篤郎教授の発言は、失礼ながらたいへん非科学的です。集団検査を稀にしか行なっていないから、市中感染が目立たないだけではないですか? こんな人がいるから日本のコロナ対策がいい加減なものになってしまうのではないですか?
そして、2つのホストクラブの感染者39人はほとんどが無症状だったそうです。2人で39人に感染させたが、ほぼ全員が無症状だとすれば、無症状感染者が発症者の約20倍もいることになります。感染者数がそんなに多い (かもしれない) ということは、致死率 (感染者死亡率) は極めて低いことになります。いま公表感染者数に基づく日本の致死率が推定 5.3%ですから、致死率を修正すると 0.26%です。この数字は慶応大学病院やいくつかの抗体検査から推定される致死率とそれほど差がありません。インフルエンザより2倍ほど高いだけで、ペストなどとは比較になりません。
必要以上に恐れることはない、のではないでしょうか。
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