怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

ドイツ人捕虜は喜んでごぼうを食べたのだろう

2017年12月22日 | カテゴリー分けするのに飽き
ごぼうを手に入れた。
自然食品店で販売されている品だ。普通のスーパーで見かけたことはない。
義両親や夫は食べないだろう、500グラムもあるからきんぴらごぼうにしたら、私一人で平らげるのに何日かかるだろう、などと考えた。

食糧小部屋に置いた。義母が「これはなんですかっ、変なものを買ってくるんじゃありません」と言い出す前に料理しちゃおう。
料理しようと思ったその朝、私に電話がかかってきて某店番にすぐに来て欲しいと頼まれた。
義母にごぼうが処分されてしまわないかちょいと心配だったがそのまま家を出た。

さて、帰宅すると、義母がごぼうを見つけたらしく「どうするんだ」と尋ねてきた。
「あ、今すぐ料理します」
と言ったのだが、言葉の行き違いか、よくわからないのだが義母は皮をむいて茹ではじめた。

「酢水で茹でるのよ」
と、よく知っている風だった。え??
ごぼうと白人、というと、第二次世界大戦中の捕虜兵の事件を思い出す。
ごぼう料理を出したら、木の根を食わされたと虐待扱いされた裁判。
その戦争ではドイツ兵は捕虜になりえないのだから、他の白人だったのだろう、とテキトーに記憶していた。
義母が嬉々としてごぼうを洗ったり切ったりしている光景にたまげてネットで確認した。
なるほど、オーストラリア人だったのね。

第一次世界大戦のときはドイツ人捕虜がいただろう。彼らのオーケストラがあったとかいう史実映画があった記憶が。
彼らは喜んでごぼう料理を食べていたのに、次の戦争の捕虜たちには虐待扱いされてしまって、日本人もさぞ困惑したことだろう。

義母はごぼうを固めに茹で、袋に入れて冷凍保存した。
「スープの具においしい」
と、言っていた。何やら嬉しそうだったので、好物なのかい??

さて、12月に焼いた大量のクッキーはちゃんとした状態で保存できるか、という質問のコメントがあった。
義母の親族宅ではあまりにも大量に焼くので半年近く残るという話を義母に聞かされたんだ。
義母に質問しても、彼女は何でも数年から数十年保存できると答えるのでやめておいた。
親しくしている街中在住70歳のドイツ人女性に尋ねてみた。
「そうね、2月くらいまでかしら」
だいたい3ヶ月くらいは保存可能のようだ。この答えには日本の人たちには納得するだろう。

ここは食品をはじめ、物資が日本より長持ちするように感じる。
去年11月に帰省したとき、ブラウスのわきの下の部分に汗染みができたことに驚愕したものだ。
ここもわきの下に汗をかくのは冬でもあるが、それがシミになって洗濯にちょいと工夫が必要、ということがほとんどない。
洗濯頻度が違ってくるので、衣類は当然こちらでは長く使える。
また、プラスチック製品の劣化も日本は比較にならないほど早いと思う。
義母の夏場に使う洗濯ばさみ、3,40年使っていると思う。夏の外干し用は北国でも強い直射日光に当たるのに、だ。
そういう具合なので、食品も賞味期限が日本のものより長いと感じることが多い。
米など、1年半先の日付が賞味期限になっているんだぞ。
手作りクッキーも、日本で保存するのとここで保存するのではおいしく食べられる期間が違ってくると想像できる。
義母が8月まで大丈夫、と言ったのも、誇張ではないと思う。ただし、私はそんなに古いクッキーを食べたくないが!