怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

かにぱんとプリッツ

2009年05月31日 | 食べ物
欧州の外国人居住率は高い。
ドイツは10パーセント強だが、地域によっては20パーセントを超えるらしい。
5人に1人が外国人って、凄くないか? 
国籍はドイツだが、外国の生まれ育ちという人も多く(義父もそうである)
また、帰化したドイツ人も多い。
そうした人たちは外国人に換算されないから、ここで生まれ育った生粋ドイツ人、は日本の常識をはるかに下回るだろう。

さてそうなると、国籍に関係なく、自分の生まれ育った地域の文化を引きずってやってくる。
最近やっと一人で外をうろつくようになったので、
面白いものを見つけた。

ロシア食品を扱うスーパーだった。
ドイツの大手スーパーにある品揃えとはだいぶちがう。
こんなものを見つけた。
袋の印刷には、おそらくロシア文字。

袋の上からさわると、かなり固い。
見た目はパンのようである。
もしかして「かにぱん」みたいな味か、と予想し、お買い上げ。
約100円。
店を出て、早速口にすると、大当たりぃ~、かにパンだぁ~
かにぱんをご存じない方はこちらかにパンとは
あの、少々固い歯ざわりと、微妙な甘さ、かにぱんそのものである。
うれしいものだ、形は違うが馴染んだ味に出会えるなんて。
しかも、ロシアのものらしい(はっきり断言できないが、少なくとも義父母には珍しいものらしく、少々味見をして次に手を出さなかった)。
食文化は妙なところでまねしたり、伝わったりしているものだなあ。

さて、お次はプリッツローストを見つけてしまった。

形状は全く違うが、味はそっくりである。 
やはり、ロシアスーパーで見つけたもの。
300グラム入り、約100円。確か、プリッツローストは70グラム入りで100円程度だったかな?
おほほぉ~3倍もオトク!
直径五センチ、太さ約1センチのこのプリッツロースト、食感も力強くよろしい。
とにかく、味がそっくりなのはとてもうれしい。
さて、確か、プリッツローストはかなりカロリーが高かったはず。
記憶によると、一箱で400カロリーだったような。
そうすると、このロシア菓子もそれくらいあるわけで、
袋菓子を一気に開けてしまう癖のあるわたしは気をつけなくてはいけない。

ドイツの普通のスーパーにある菓子類、チョコレート以外はいまひとつ、と感じられるものが多い。
こうした外国人のスーパーに助けられるとは、以外だった。
「かにぱん」と「プリッツロースト」
どちらも私が子供の頃に馴染んだ味。(プリッツは今でも好き~)
もしかしたら、日本の食品会社が外国の菓子をまねて作ったのかもしれないし、
その逆かもしれない。
食文化のまねっこは、わたしのような移住者達を助けてくれるものだなぁ。





サロンパス、最高

2009年05月30日 | ここの品々
義母に出してもらった肩こり・筋肉痛用痛み止めの塗り薬を夫が手にとって見ていた。
次に叫んだ、
「りす、これは使ってはいけません!」
有効期限は1995年4月まで、と記載されていたのだ!


どうりで、期待していた「すうっとする感じ」がなかっものだ。
肩から背中にかけてかなりの量を塗ったが、皮膚に異常は出なかったのが不幸中の幸い。
ウチの食料小部屋には軽く10年をこえる食品がぞろぞろしまってあるから、
薬品が古くたって私は大して驚かない。
義父の口癖は~
「茶葉や粉末などの乾燥製品は20年持つのだ」
って、この塗り薬は明らかに水分たっぷりなものだぞ。
いくらなんでも、薬品の期限を守らないのは下手すると、命にかかわるのでは?
古い薬を使い続けなくてはならないほど、ウチの義父母は困窮しているようには見えない。
嫁いじめかっぁ?!
やっぱり「古いものを大事にする精神」から?


そういうわけで、すぐに私は薬局に買い物に行った。
上の古い薬をみせたが、すでに扱いがないことを言われ、
下の製品を勧められ、買った。7ユーロ50セント、約1000円。

パッケージのイラストが表す様に、植物成分たっぷりの温感タイプ、
背中と肩あたりは大丈夫だったが、上腕に塗ったら、
真っ赤になってひりひりした!
危険! 塗布部位によっては注意を要する製品!
ヨーロッパ人は日本人より肌が敏感、という意見があるが、
私の経験から言うと、逆である。
日本の化粧品のほとんどに問題がなかった私、ここの製品はひりひりすることが多い。
今回、薬だったので、警戒を怠ってしまった~
パッチテストをしなくては~

塗り薬購入の翌日。
ウチから約3~400キロ北に在住のYUKINKOさんから、思わぬプレゼントが届いた。

おお~
すでに懐かしのサロンパス~
これはパッチテストは要らないわたし~
もう、見ているだけで、癒される。
しっかりした包装、チャックつきの保存袋。
日本らしいきめ細かな製品だ。
解説もおもしろい。ヒラメ貼りって・・・ イラストのレベルも高い。
日本にいるときはサロンパスを馬鹿にしていたが、ここで見ると、最高級医薬品に見えるものだ!

そういえば、先日買い物に行ったアジア食材店のレジの隅に、
タイ市場向けのサロンパスが売っていて、またまた感動したものだ。
世界に愛されるサロンパスって!(でもEU向けのはまだ発見していない)
お店の女主人はベトナム人だ。
「これ、よく効くわよ」
へへっ!それは私のほうが良く知っているのだぞぉ~
ちなみに、それはものすごく小さい箱入りで、約500円。
今回は購入に至らず。


このようにして、私の肩こり治療は行われている~
PC完全休業はついに果たせず、いや、そうしたところであまり効果はなかったとも思える。
ブログはゆるゆると更新していけるくらいにはなったし。










日本企業連呼ラップ

2009年05月29日 | 日本
夫が面白いYouTubeを見つけてくれた。



ドイツのHumpe Humpeという女の子のデュオだ。
なにせ、25年近くも前の歌。いまじゃあどんなおばさんになってるかなぁ。
まあ、それはどうでもいい、
25年前にすでに日本企業を連呼する歌が製作されるほど、
日本企業が激しく欧州で活躍していたのをを証明している。

ドイツ企業の名前をこれくらい並べて歌にできるか、やってみるか?
もしかして、できそう?

比較的はっきりした発音で歌っているので、
登場する会社名、すべて聞き取れることと思う。
出だしが「YAMAHA」なんて・・・
当時の正式会社名は長ったらしい漢字名だったのに(1987年からYAMAHA)すっかり先取りされているみたいでおもしろい~



サビの部分は会社名でなく、
「これが人生だ○△□☆
となっている。
よおぉ~く聞くと、
「これが人生だ、サイトー
って・・・・
さいとうさんがドイツ人に説教されている感じがしてならない
ドイツ語版だったら、ぞろぞろいるミュラー、シュミットあたりが歌詞になるのだろうな。






☆お知らせ☆

2009年05月20日 | ここの生活
とうとう身体に変調を感じるようになってしまった。
おそらく肩こりってやつだろう。
ヨーロッパには肩こりという概念がない、などとよく読む。
恐る恐る、義母に「肩が痛い」と言ってみた。
「肩が痛いなんて、ありえない」
なんていう返事がきたらどうしよう、と思いながら~
あはぁ~
義母は「薬はあります」と出してきた。
よかった、肩こり、ドイツにあり!

塗り薬。
今夜から試してみよう。

さて、肩こりの原因は、
①長時間にわたる無理な姿勢のPC操作。
②長期間にわたる義父母との同居生活のストレス。
の二つが考えられる。
②については今すぐ環境の変化を求めることができないので、
①を疑い、しばらくPCから離れる決心をすることにした。
少し前にも少々PCから離れる決心をしたが、
そのときは身体への影響がなかったので真剣になれなかった。
ここ数週間、肩が痛くてたまらない。
特に、就寝中にきりきり痛むのは耐え難い。
それで、今回はもっと本気。
やるぞ、PC決別、約一週間!

そういうわけで、しばらく更新、コメントへのお返事が遅れる予定。
一週間後には復活予定だ。

できるかな・・・・
淋しい海外生活、日本と繋がっているインターネットから1週間もお別れぇ


後日に紹介しようと思ったが、いま、書いてしまおう。
昨日、道端で散乱していたカード。



なにやら漢字のようなものが印刷されていたので、拾い集めてしまった~
現金でも拾っているようにみえたかなぁ~





ほとんど知らないけど、日本のでしょ、
凄いな、日本、いろいろなものが世界に広まっている。

ああ~
肩が痛い~
もう書けない~

ではまた、一週間後に!



夫は不満なユーロビジョン・ソング・コンテスト

2009年05月17日 | 
先日の夜、ユーロビジョン・ソング・コンテストという欧州各国対抗歌合戦、があって夫と一緒にテレビで鑑賞した。

夫は意外なほど(結婚してから知った)こうしたポピュラー音楽が好きで、この番組を毎年楽しみにしている。
夫が言うには「ヨーロッパの新しい音楽史を作るコンテスト」だそう。
(ものすごく熱を入れて語っていた)
事実、1974年に受賞したアバは今でもドイツで非常に人気があるらしく、
しつこいくらいにラジオ放送で彼らの曲が流れているものだ。

さて、そうした将来のスターを出すきっかけにもなるこのコンテスト、
今年の受賞はノルウェーの少年(Alexander Rybak)だった。



歌の出だしの部分からしばらくは音程が合っていないのではないか?
最初に聞いたときわたしは「かわいそうに、失敗したのかな」と思ったものだ。
(このYouTubeは受賞が決まって、もう一度披露したもの、やっぱ、音程、変ではないか?)
が、1番に選ばれてしまったのだ。
夫は大不服。
「悪くないけどぉ~、歌だけ聴いたら、つまらない曲だ」
いろいろぶつぶつ言っていたが、傑作はこれ。
「彼はブラッド・ピットに似ているから選ばれました」
そ、そういえば似ているかな?
参加国の代表歌手達の顔ぶれ、みなきれいな顔をしている。

イギリスのオーディション番組から、
あまり容姿に恵まれないけどえらく歌の上手なスーザン・ボイル、ポール・ポッツなどが出て、話題になった。
容貌からは想像できない歌声、という点で売れた、と言ったら悪いかな。
彼らはかなり例外なのだろう。
ヨーロッパの歌手も容姿の美しさを求められることを知った。

この少年、バイオリンの演奏を見ていると「峰龍太郎」をほうふつさせる。
あれさ、あれあれ!
もしかして、読んだのかな?
「のだめカンタービレ」
日本の漫画はほぼ世界中に行き渡っているからな。
ノルウェーにだって、きっとある。
彼は峰くんの演奏スタイルに感動したのだな!

ブラッド・ピットと峰くんを組み合わせれば、いける、と踏んだのだな。
いやあ、受賞おめでとう~
今後の歌とバイオリンに期待しよう。



以下は夫のお気に入り。
「是非日本の人たちに聴いてもらいたい」
と、しつこく横で迫るので、載せることにした。
日頃仕事ばかりで楽しみの少ない夫、彼のために微力ながら協力しなくては。

ちなみに、下2つの画像のはひどく気に入ったようで、メロディーを一日中口ずさんでいた。









エコい生活

2009年05月16日 | ここの生活
義父から炊飯器のタイマー使用を禁止を言い渡された。
最近、私は朝食にご飯を食べていたのだ。
前夜に米を洗って、タイマーをセットしておくことをしていたのだが、
義父はタイマー作動中のランプの電気が夜中ずっとつきっぱなしなのが気になるようだ。

私の苛立ちの矛先は、
そういったみみっちい発想をする義父でなく、
独立して生計を立てられない夫でもなく、
ドイツを「エコ先進国」とあがめている日本の人々だった。

日本とドイツの気候や地理的環境、歴史的背景などを一切考えず、
また、実際の生活をほとんど知らずにテレビや雑誌記事、短期の旅行の印象で
「ドイツの人々は環境に配慮した生活をしている」
と思っていることだ。

日本では毎日洗濯、風呂に入る人が多いだろう。
私のちっちゃい調査によると(知り合うドイツ人に聞いてみる程度~)
ドイツ人平均家庭の洗濯回数は週1回。
風呂につかることはめったになく、シャワーをするのだが、
義父母に言わせると、毎日シャワーをすると、肌を痛める、
とかで、彼らはほとんどシャワーさえしていない様子だ。
(凄いだろう!義母はぬれたタオルで身体を拭く、という伝統的な身体の手入れ方法を今でもやっているそうだ)
夫は少々特殊で、毎日身体を石鹸で洗わなくてはならない強迫観念に取り付かれている。
これはこれで大変だが、すくなくとも、私は夫に助けられ、毎日シャワーすることが可能な生活をしている。
ウチの洗濯は2~3週間に1回、シーツ類は2,3ヶ月に1度しか洗わない!
平均以下だ!
シーツは気をつけないと、虫が湧く!(本当だ!去年の夏、ダニが発生したのだ!)

こんなに洗濯・入浴が少ないのは、気候の違いのせいもあるだろう。
関東以西の日本の盛夏で、ドイツのマネは、まず無理だ。
汗でぬれたシャツを、次の日にもう一度、袖を通す気になる日本人がどれくらいいるだろうか?
襟の付いたシャツを1日着ると、実家では襟がかなり汚れたものだが、
こちらは何日か着つづけてもなかなか汚れない。
気候の差が、衣類の汚れ具合、さらには洗濯の回数の差にも繋がっていくように思う。

昭和40年代ごろまでは風呂が家庭にないところも多かったらしいので、
もしかしたら、毎日入浴をしているのはここ3,40年の日本の特別贅沢な生活習慣なのかもしれない。

多くの家庭で、電気ポットを使っている日本だが、ドイツで売っているのをまだみていない。
っていうか、売れないと思う。
日がな一日電気を消耗する商品だから~
こちらは温かいお茶を四六時中口にする習慣もないし。
義父母は朝にまとめて作ったハーブティーと自家製りんごジュースと自家製フルーツジュースを混ぜたものを、妙な形の入れ物に入れて(もちろん保温機能なし)一日かけて飲み干している。

炊飯器の保温機能を使って御飯をそのままにしている日本の家庭も多いだろう。
義父はタイマーでさえ嫌がるのに、保温のような消費電力が大きいと感じられるものは使わないだろう。
「冷えたら、そのつど暖めればいい」
と答えが来るだろう。

また、衛生観念の差も大きい。
洗剤と、食品を買ったとき、それらを一緒の袋に入れることができる日本人がどれくらいいるかしら?
持参の買い物袋を持っていたとしても、日本人はスーパー備え付けのビニール袋に洗剤を入れないだろうか?
こちらではまったく気にすることなく、全部一緒くたにマイバッグ入りさ!


日本の某洗剤のコマーシャルで驚いたことがある。
「お気に入りのブラウスを毎日洗濯しても、風合いが落ちない」
ってやっていた。
1回着用ごとに洗濯するように洗脳しているとしか思えなかったぞ!

包装の簡潔さの潔さ。
パン屋でパンを買っても、大抵紙袋1重だけ、である。
セルフサービスのところでは、トレイから袋に自分で入れるときのトングはないので素手でパンをつかまなくてはならない。
日本人、できるか?!
さっき、多くの人々の手を渡った硬貨や紙幣を触ったばかりのその手で!
夏場のパン屋にはパンにハエがたかっていることもおおいのだけど。
大量の殺虫剤を使うより、ハエのほうが安全なのかも。
事実、皆平気でハエたかりパンを食べている。
体調不良・店舗の不衛生を訴えられ、パン屋が店をしめた話もない。

商店は夜8時まで、日曜日は完全休業。
エネルギー節約のためのものではない。
これは宗教からくる決まりだそうだ、日本がキリスト教国でなかったことにほっとするくらいだぞ。
短い営業時間で使うエネルギーは日本より少ないだろうけど、売り上げだって少なくなるはずだ。
日曜日は家族でお買い物、が楽しみな日本の家庭も多いはずだ。
それはここにはない。
つまらない。

こうした多くの、いまの日本人には無理そうな生活がここでは展開されていることを知ってほしい。
または、風呂の回数を減らすとか、もう一日洗わないで、同じブラウスを着てみるとか、
調理家電製品の保温機能を使わないなど、こうした行動が「エコ先進国」と同じであることを知って、挑戦してみてほしい。
そう遠くないかつての日本もそうだったのだから。



写真は、義父が炊飯器用に新しく買ってきたスイッチ付き延長コード。
はっきり言って、全く意味不明。
でも、言わない。
パラサイトの私たち夫婦、親の言いなりさ。
早起きしてスイッチを入れるしかないさ。
りす
応援の声が日本から聞こえるぅ~














村の博物館②

2009年05月15日 | 文化
「村の博物館①」を書いて、②をなかなか書けなかったのは、
単に面倒だったからだ。
ろくな展示物がなかったのも要因だけど。
でも、これだけは見せたい、という品があるので少しは努力というものをしようと思った。


これはどうも婚礼衣装のようである。
左の写真中の女性の衣装、どう見ても白には見えない。
濃い色なのか、あるいは黒なのか?
西洋の婚礼衣装は伝統的に白、と思っていたが、もしかして、
それは一部の地方のものか、特権階級だけのものだったのか?



食器類は、これはお金持ちのものだったのだろう。
普通の家庭はこんな豪勢な食器を持つことができなかったと思う。



ウチの屋根裏部屋にも、ここに展示してもいいような品があるぞ。



展示物とは別に催し物をやる小さな部屋があるのだが、
そこにおいてある液晶ディスプレイ。
村の様子を撮影したものを流している。

しばらくぼうっと見ていたのだが、
はっと気づいて、撮影~



おほひょぉ~
燦然と輝く、日本メーカーの品!
これだけで、この博物館の存在価値は上がった!
この写真を載せたいがために『村の博物館②』を書いたのだぁ~

昨日の語学学校の授業中、ふと、となりの席のタイ人男性の筆記用具を見ると・・・
ペンテルの消しゴムとシャープペンシル。
右隣の中国人女性は、パイロットのボールペン・・・
私はペリカンの消しゴムをここで買ったのだが、かなり使いづらい。
それをタイ人男性に言うと・・・
「そうさ、このペンテル、ドイツメーカーの文具より使いやすいさ」

活躍する日本メーカー、ドイツの博物館にも入っているぞ、うれしいな。
そのうち、文具も博物館入りになるぞ、うれしいな。





プリン

2009年05月11日 | お菓子
夫にとって、日本のプリンは「偽物」らしい。
子供の頃から親しんできた夫のプリンは、日本で言う「カスタードソース」のようなものだからだ。
日本で「プリン」として出されるものに、夫はいちいち「これはプリンではありません」と解説していたらしいから、周囲の日本人をしらけさせていただろう。

このパッケージが、そのドイツ風プリンの素である。
印刷されている写真は、日本のそれと似ているけど、裏面の作り方にしたがって作っても、こんな風に形作るのは不可能である。
なんで、こんな嘘写真にするのか、腹立たしいことこの上ない。
しかも、これ、牛乳の他に砂糖を加えなければならない。
つまり、どろどろさせる素、なのである。
それなりに値段は安いが、どろどろさせるだけなら、コーンスターチと卵でできるぞ。

ハウスのプリンミクス・プリンエルなどが懐かしい・・・
気候がいいので、自転車に乗り、30分くらいかけて最寄のスーパーを一人でうろつくことが多くなった私。
先週は、もうすこし遠いスーパーに探検にでかけた。
で、みつけた~

このパッケージの写真、ハウスのそれと同じ雰囲気。
やったね、日本プリンを食べられる。中にはちゃんとキャラメルソース入り。


揃える材料は牛乳のみ。
日本との技術の差に唖然とするのは「あらかじめ少量の牛乳でプリンミックスを溶かしておく」ことだ。
ハウスのは、確か、そんな細かいことしないで、用意した鍋に一気に袋の中身を空けてもだまにならずにきれいに溶けたはずだ!
まったく、日本は素晴らしい

ところで、ここで使っている味噌汁椀、実家から送ってもらったもの。
味噌汁はほとんど作らないのだが(私、あまり食べない)こうした作業にえらく役立つ。
海外在住予定の方々に味噌汁椀持参をお勧めする~



沸騰したらできあがり。
型に入れて冷蔵庫で2時間冷やす。
この間、義母が私の周りをうろついて、いちいち指導するのでうるさくてたまらなかった。
彼女、このタイプのプリンを作ったことが無いのに・・・
「冷蔵庫に入れなくても固まる」
と主張するので、半分は冷蔵庫、半分は入れないでおいた。(お互いの意見を折半さ)
ああ~、同居は神経遣うぞ。
 
さて、この日は母の日。 
なんと、このプリンが昼食後のデザートとして、母の日のプレゼントになった。
ドイツ全体がそうなのか、あるいはうちだけなのか、
とにかく義父母の様子を見る限りでは、ここはあまり贈り物をしない。
彼らの孫が小学校の入学時になにもしなかったのが印象的だ。
が、この日のように、いざ自分の番になると、えらく楽チンなのでうれしい~
(あ、製作段階で神経遣ったし)

「ふん、まあまあね」
「このキャラメルソースより、わたしの★☆ソースのほうが旨いから、それをつける」
「・・・・・」(夫)
それぞれ、いろいろ文句いいながら日本風プリンを平らげていた。
私の感想。
ハウスのほうがおいしい。

ちなみにお値段、これは確か90セント(約120円)
ハウスの製品もそれくらいだったかな、だったらハウスの圧勝さあ





野良着を買いに。

2009年05月09日 | 義母
「りす、服を見に行くけど、来る?」
義母が尋ねた。
毎週木曜の食料の買出し日以外、めったに外出しない我が家、
二つ返事で承諾した私。

義母は庭仕事用のズボン(日本はこのフランスから来た言葉でなく英語のパンツ、を使うらしいな、う~ん、いや、ここはドイツ、ドイツ語で行くか!)
庭仕事用のホーゼ(Hose)が欲しいらしい。

庭仕事って、ちょいとかっこよく言うと、ガーデニング。
これまた英語からか・・・日本は英語が大好きだな。
日本で読んだハイソな雑誌に「欧米のセレブのマダムは着古したブランド物のパンツをガーデニング用にする」とあった。

義母は欧米人というところだけで、セレブではないし、日本で知られているところのヨーロッパ高級ブランドの服など一つも持っていない。

しかも、うちの庭は「ガーデニング」という言葉がふさわしいかどうかわからない。
畑、りんごの木もあるので、「野良仕事」というのが合う雰囲気がする。

ということは、彼女、野良着が欲しいのだな、ということになる。
いくらブランド服がなくても、普段着の着古したのがあるだろ、と思うのだが、
彼女なりの野良着のこだわりあるらしい。

適度な生地の厚さと、取り扱いやすさ(洗濯機でガンガン洗える)、そして、
なんといっても、春から夏用の明るい色の野良着が欲しいらしい。
おしゃれな義母、野良着にもこだわりがあるのだ。
手持ちの古いホーゼで、野良着にしていいようなものがないらしい。
で、わざわざ野良着を買いに行くことにしたのだ~

車で20分ぐらいのところの衣類量販店。
数千円から数万円の品が並ぶこの店、ホーゼに関しては裏にある自社工場で生産しているので、安く手に入るのだそう。

この日、運がよかった~
売れ残りのホーゼがなんと、5ユーロ(650円くらい)からたくさん並んでいた。
義母は5ユーロホーゼを何着も試着した。
野良着ひとつ選ぶのにそんなに気を遣うものなのか?
いちいち私を呼び、これはどうだ?と尋ねるのだが、私の意見は聞かず、自分で「ここはぴったりしていない、この色は変だ」と納得していた。
訊くなよ

たくさんの5ユーロホーゼの中から、野良着にふさわしい一着を選んだ義母。
明るい茶色、涼しげな生地。
元の値段は30ユーロ。売れ残った処分品。

さて、私はサイズの問題があり、この店ではホーゼを買うことが不可能なはずだった。
が、元の値段65ユーロ(9000円くらい)が5ユーロになっているワンサイズ大きいホーゼを見つけ、試着してみたら・・・・
なんと!
少々腰周りが大きいだけで、あとは何とかなりそうだった~!!
ベルトをすれば、大丈夫!
お買い上げ~




脚の部分の幅がもうちょっと狭いと、いいのだけど。
股下の長さはほぼぴったり。おお、ドイツ人、わたしより足が太いか!




ま、これだけ値引きされている品、ま、いいか~
義母のホーゼは撮影するチャンスを逃した。
5ユーロの値段シールが貼られるまで、何枚か重なっている。
そっとはがしてみると、35、25、10ユーロとだんだん下げていったようだ~
サイズが小さいから、売れ残ったのだろうな~
もっと若者が来る店にあれば、売れていたかもしれない。

ちなみにこの「rosner」、少し前まで日本人が所有していた会社らしい。

これまでに何度も異常に安く買った衣類を紹介しているのだが、
少々恥ずかしい~
嫁に来る前から、ここには私のサイズがないことを知っていたので、
たくさん持ってきたのだけど、やっぱり、服を見て歩くのが楽しいのだ。
必要ではないのに、割引されていると、買ってしまうのである。
それで、うれしくて、ついついブログ記事にしてしまう。
日本より娯楽の少ないここ、こんなふうに楽しみを見つけて過ごしている私。

二人で合計10ユーロしかこの店に貢献していない。
あは~、倒産しないでね~
義母と私、嬉々として家に向かった。







失業した知人の車

2009年05月06日 | ここの品々
車で5分くらいの近所にPさんというイギリス人が住んでいる。
50歳代半ばの彼、イギリスにいる前妻とは数年前に離婚、二人の娘さんは成人しているそう。
ドイツに住むことになり、それがきっかけで離婚になったらしいが、
ここでは結構稼いだらしい。

さて、1年位前になるかしら、Pさん、
旅先で恋に落ちたそうな。
お相手は同年代のポーランド人女性。
一度二人でうちに来たが、この年代のヨーロッパ人にありがちな太り方をしていなくて、
小柄で丸顔のきれいな人だった。

彼女の夢中のPさん、トルコにアパートを買ったのだが、
アパートの前に「舞台」を作って、
そこで彼女と踊ったそうな。
イギリスの新聞記事にもなったらしく、そのホームページを見せてくれた。

ウチの家族の間では、Pさんにはもちろん言わないが非難ごうごうである。
ここの住まいが借りているアパートで、どうして休暇のためにトルコにアパートを買ったのか。
また、一夜のダンスのために500ユーロ(約6,7万円)もかけて舞台を作ったのも
「馬鹿な出費」。
普段、他人の陰口などほとんど口にしない義父母だが、Pさんの金銭感覚のことになると、批判の嵐だ。
時には夫まで加わる~

そうしているうちに、金融危機。
Pさん、なんと失業してしまったのだ。

ここのアパートを引き払い、彼女のいるポーランドか、母国イギリスで仕事を見つける予定だそう。
だ、大丈夫?
どちらの国もそんなに簡単に仕事にありつける環境にないと思うし、
日本のように年齢制限が厳しくないとしても、
さすがに50歳代でまっとうな仕事を見つけるのは大変ではないか?
ここの自動車関連企業で働いていたが、貯金はないし、各種保険料はほとんど払っていなかったらしい。
失業保険や年金などが整備されていると有名なドイツだが、保険料を払わなければやっぱり何もないのだ。
義父母は他にも何人かそういう知人がいて、ばったり会ったりすると、後で小声で私に、
「あの人は年金がないのよ」
と囁く。
どうして義父母が知人とはいえそんな超個人情報を知っているのか恐ろしい。
自分で「私、年金ないのよ」などと話すのかしら?
あるいはここは個人情報の保護などないのか~?

さっきもPさんが最後の挨拶に尋ねてきた。
許可を取って撮影させてもらった、なぜなら~



ぴかぴかのアウディA4、失業したのにこ~んな大きな車で大丈夫?
この車の一番の特徴は・・・



そう、懐かしの右ハンドル~



イギリスで買ったものらしい。
これから母国に向かうそうだ。
Pさんのこれからに幸運がありますように!




村の博物館①

2009年05月04日 | 文化
人口1万人強のこの村、数年前に博物館ができたようだ。
ベルリン・フランクフルト・ミュンヘンなど日本人が聞いてわかるような大都市ならともかく、
こおぉ~んな小さい村の博物館に来るのは、ドイツ人観光客でもない。
地元の人たちだ!

しかも、この博物館、日曜祝日の午後しか開館していない。
地元の人の休みの日の午後の暇つぶしに作られらのかぁ!!

我が家の週末はいつものように夫は仕事三昧、義父母は庭の手入れにいそしんでいる。
毎週ふてくされてソファでごろごろするのも人生の無駄なので、
この暇つぶし用博物館に行ってきた。


入館料1ユーロ(約130円)。
撮影は許可されているのか尋ねると、撮影を希望する人がいることを想定していなかったらしく、たまげていた!
受付のおばさん、電話で確認を取ってくれた。
「大丈夫です」とのこと。
こんな博物館、日本から見に来る人もいないだろうから、貴重な撮影ができたかもしれない!!!


難点は、当然のことながら日本語や英語の解説がないこと。
想像でこれが何であるか、理解するのみ。
この男の人たち、この博物館になった家屋の関係者だろう。



あるいは、義母をつれていたらいろいろ聴くことができたかもしれない。



こうした生活用品、1950年代頃まで普通に使っていただろうし、
洗濯物の干し方、いまも変わらない~
実家のS市もバブルの頃に博物館ができたが展示物は生活用品。
昭和40年代の電気炊飯器などもあり、なんだか展示物に苦心している様子が笑えたのだが、ここも同様なので、いまは笑わない~


地下室への階段。風情あり~

地下では、石器時代がテーマだった。



こんな寒冷地に石器時代から人類が住んでいたのだから、ご苦労なことだ。
これらの石器、いまも見つかるようで、
道路建設現場、学校建築現場から数千年前の墓場や石器類が発掘される。



上階はいきなり20世紀になる。
この荷車、ホロコースト映画に登場しそうな雰囲気。





これらの写真はいずれも20世紀初頭から1940年代のもの。
なにげに、みんな小さくて痩せている。
戦中の食糧事情はどこも悪かったのが証明されている~
幸いなことに、ホロコースト関係の展示はなし!
(ホロコースト物については食傷気味~世界のどこでも知ることができるし)
地元の昔の様子を残しておこう、というのがテーマらしい。
またはあまりに小さい集落だったので、有名な悲劇とは無関係だった地域なのか?

さて、長くなりそうなので、今日はここまで。










漢方薬ケーキ、その②

2009年05月01日 | お菓子
「ラバーバケーキを作る」
と義母が言ったとき、
去年の今頃にもこの言葉を聞いたなぁ~
と思い、自分のブログを調べたら、まさに去年の5月1日に彼女は同じことを言っていた。
去年の「漢方薬ケーキ」はこちら。
5月1日、労働者の日はラバーバケーキの日なのか!?
「ラバーバ」を独日辞書で調べると「大黄」と出てくるので、去年のタイトルが「漢方薬ケーキ」となったのだが、
いただいたコメントによると、フキだそうだ。
今年は「フキケーキ」にするかちょっと悩んだが「その②」とすることにした~


庭に生えているラバーバ、フキを利用。
外の皮をむき、1~2センチに切る。



ボールを二つ用意し、一方は卵白をあわ立てる。
もう一方は卵黄と、マーガリン、砂糖、小麦粉を混ぜる。



姑と嫁が仲良くケーキを焼いているところ・・・
って・・・右の私は、手が動いていないぞ!



卵黄・マーガリン・小麦粉の生地を型に伸ばす。
その上に、切ったフキを敷き詰める。



20分ほど焼く。焼きあがったら、卵白を泡立てたものを上面に敷き、焼き色が付くまで焼く。


焼き上がり~



冷えてからいただく。
このフキの酸っぱさがケーキになると良く合う。
5月1日我が家は漢方薬ケーキの日。
去年の5月1日に同じケーキを撮影したとき、来年はここにいないことを考えていたものだ。

うぅ・・・・・・・・・・

来年はこのケーキが記事にならないように願っているわたし!