私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

ホシクサ Eriocaulon cinereum :田んぼの絶滅危惧種

2022-12-10 09:21:37 | 植物
2022年12月10日(土)

ホシクサ Eriocaulon cinereum

20221010 花径10cmほど

無農薬・有機肥料栽培の田んぼの生き物調査をお手伝いした日。
溝に生えていて、半世紀ぶりに見かけて興奮した。
もちろん、その頃名前など知らない。
生えているのが当たり前の役に立たない草だった。
それが今や環境省レッドデータ「絶滅危惧Ⅱ類」なのである。

水中にもあちこちで星形(?)や花火のように生えていて


水辺にも


「絶滅危惧種なんです。久しぶりに見ました」と田んぼの主人へ。
「ほお~、こんなん当たり前に生えとるんじゃないんな!」
「魚飼育水槽の観賞用水草としても売られていたりするんです」などと会話して・・・

少しずつ近づいて花の接写にとりかかる。


国内のホシクサ属は約40種あり、どれもよく似ているらしいし・・・


植物のこと、ほぼ何も知らない素人だから。


だから、ここでは汎用種であるホシクサ Eriocaulon cinereum としておいたけれども、間違えているかもしれない。

里山の自然とか田んぼの生き物とか、その多様性の大切さはよく耳にする。
けれども、見た目田んぼは田んぼのままで変わりないように見えていても
例えば、このホシクサのように消え去りつつある生き物は星のようにあるのかもしれない。
田んぼの多様性もすっかり変わっているのだ。
ま、ホシクサと言うと多くの人たちは「干し草」のことだと勘違いする気がする。
だから1つ1つ生き物のこと知ろうとしていくことが大切だと思う。

とはいえ、私も久しぶりに見つけるまで、コイツのことすっかり忘れていたからえらそうには言えない。
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ザラエノヒトヨタケ Coprinopsis lagopus :ガレも描いた茸

2022-12-08 09:52:36 | 菌類
2022年12月8日(木)

ザラエノヒトヨタケ Coprinopsis lagopus

20221010 傘径2cmほど

山道散歩中にみつけたキノコ。
小さく華奢で半透明の姿は美しい。
気付いて観察し、接写してみて、初めてそう感じた。

ヒトヨタケは「一夜茸」と書き、一晩で朽ちてしまう様子を表しているそうだ。
ザラエノは「ざらざらした柄の」という意味で、確かに柄につぶつぶが見える。


茸というと「食える」か「食えない」かという観点がよく世間をにぎわせる。
けれど、スーパーマリオのキノコたちのように「かわいい」とか
このキノコのように「儚い美しさ」とかいった見方があってもいい。

有名なフランスのガラス工芸家であるエミール・ガレも、このキノコの美しさに魅了され、作品に仕上げたという。

さて、一度みつけると、公園にもため池周りにも・・・あちこちで出会うようになった。
人って動物の目に映る映らないは、そのまま自分自身の生活観・価値観なのかもしれない。
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クサシギ Tringa ochropus :旅鳥?冬鳥?

2022-12-06 08:53:36 | 鳥類
2022年12月6日(火)

クサシギ Tringa ochropus

20221205 25cmほど

昨日、近くのため池周りを散歩して・・・
私の地方は雨が少なく、秋から冬にかけてため池の水かさは減り、潟ができる。
遠くヨシ原の向こうに、白い尻を向けてるシギがいて・・・


よくみかけるイソシギだろうと思いつつ、撮影。


「何か違う」
「羽の前にくっきりした白がない」
「少し大きい?」

ありがたいことに近づいてきた。


「クサシギだっ!」
図鑑でしか見たことがないシギ類だから驚いた。


コイツ、水中に平気で何度も何度も頭を突っ込む。
泥をほじっている様子には見えない。
想像だが、ヌマエビやスジエビなどの淡水エビを捕食しているのではなかろうか?

濃い草色の背に小さく散りばめられた白点がシックでいい。
脚が図鑑に書かれていた色よりも黄色っぽかったのは若鳥だからだろうか?

やがて私に気づき、白い尾羽をくっきり見せ、向こうの潟へと飛んでいった。

さて、図鑑には
「春秋に渡ってくる旅鳥だが、西日本では越冬をする場合もある(冬鳥)」
「単独でみられることが多い」などと書かれている。

コイツの場合、旅鳥なのだろうか?
それとも、この冬の間このため池で過ごしてくれるのだろうか?
次、晴れた日に気にかけておこう。

ついでに、いつもみかけるイソシギも載せておく。
イソシギ Actitis hypoleucos

20211029  20cm強

20221207追記:この日もくもり・ただ1羽

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カイガラムシも? アブラハヤ交雑個体も?

2022-12-04 08:43:15 | セミ・ヨコバイ・ウンカなどの仲間
2022年12月4日(日)

ハワードワラジカイガラムシ ♀ Drosicha howardi

20220610 8mmほど

研究者さんのサンプリング中の散歩で見つけたカイガラムシ。


カイガラムシは、カメムシ目のカイガラムシ上科に分類される昆虫の総称で
国内でも600種以上もいるという。
素人の私にやすやすと同定できるジャンルではない。
ただせっかく見つけた記録だから、素人なりに調べておきたい。
オオワラジカイガラムシよりも白粉の分泌量が多く地肌が見えないことから、この和名にしておいた。

次の調査地点へ移動し、研究者さんと採集。

アブラハヤ-タカハヤ交雑個体?


一方はタカハヤ、もう一方はアブラハヤ-タカハヤ交雑個体らしいと、研究者さんは言っておられた。
私の当てずっぽうは逆を示して、これもまたよくわからないまま。

ヨモギハカマカイガラムシ Orthezia urticae

20220610 10mmほど

採集後、私はのんびり散歩。
ヨモギの葉にびっしりついていて

てっきり外来種のイセリアカイガラムシと思い込みながら適当な撮影。

帰宅後、在来種であるハマキカイガラムシの仲間だと気づいた。
このハマキカイガラムシにも酷似した数種がいるらしくて・・・
研究もあまりすすんでおらず、情報も少ないみたいだ。
だからたくさんいてよく目立つのに・・・
よくわからないままヨモギにいたことから、この和名にしておいた。

タナゴ竿・仕掛けで釣った265種目のアブラハヤの話を書こうとすると
その日のうちに、シルビアシジミとかカイガラムシとか数種の初物の生き物にも出会う。
このようなことは地元の散歩中にもよく起きることで、紹介しないままの生き物記録はたまる一方になる。

ま、6月10日分はこれにてお蔵入り。
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ルリシジミ Celastrina argiolus

2022-12-02 09:19:41 | チョウ・ガの仲間
2022年12月2日(金)

ルリシジミ Celastrina argiolus

20220610

全国の低地から山地の明るい草地などで見かける。

研究者さんに同行した6月のこと
彼が丁寧にアブラハヤの腹ビレの一部のサンプリング作業をしている間
(もちろん魚体を傷めないようにだ)


私は邪魔にならないよう周辺を散歩することに。
ヤマトシジミとはほんの少し違和感があるシジミチョウがそこそこいて・・・
念のために撮影しておくことにした。

ヤマトシジミに類似している蝶には数種いるからだ。

はたして、初めて出会うルリシジミだった。

残念だったのは、気温が低かったせいか翅を広げた様子が撮影できなかったこと。
身近にいるヤマトシジミ(♂)なら、散歩中きれいに開翅している場面にもよく出くわすのにね。

20221019
 
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