私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

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アブオコゼ Erisphex pottii 幼魚:浜売り・底引き網漁のおまけ

2024-02-12 11:00:52 | 海水魚
2024年2月12日(月)

アブオコゼ Erisphex pottii 幼魚

20240210  体長3cmほど

イボオコゼ科アブオコゼ属で、成魚でも10数cmほどの小さな海水魚。
青森以南の水深数十mの砂泥底に生息するらしい。
イボオコゼ科アブオコゼ属には
このアブオコゼ以外に、ウベオコゼ・エバオコゼ・オビオコゼがいる。(ウソです!)
本当は、日本近海ではこのアブオコゼ1種しか生息しないそうだ。

ちなみに、同属種として、ネット上のFishes of AustraliaにDarkfin Velvetfish, Erisphex aniarus (Thomson 1967)(下線クリック)という魚がいて
幼魚のあいだは、むしろアブオコゼ成魚よりもコイツに似ている気がする。

背びれ第3棘と第4棘の間に深い凹みがみられ


背びれや体側面には暗色斑がみられる。

また、体側面には細かな小さな棘があるらしい。
少しざらざらするのだろうか?
触ってみればよかった。

漢字で書くと「虻虎魚」、偉大なる魚類学者田中茂穂氏による命名で
「虻の体表面のようにトゲトゲがある」ことに由来しているらしい。
「ああ、虻は刺すからなあ」と、感違いしないでほしい。
虻は刺さない(咬む)し、コイツもどうやら毒がないか微毒でおとなしく、刺されたという情報は知らない。
虻にもコイツにも体表面に小さなトゲトゲがあるという共通点からみたいだ。


一昨日、かみさんの吟行につきあい地元の漁港へ。
底引き網漁を営む船ごとに「浜売り」つまり直売をしているのだ。
コロナによる自粛で訪れるのは数年ぶりで、そんなこたあ私らすっかり忘れていた。
ひいきにしていた漁師さんの店は閉まっていたので、お隣の店へ寄ったら
底引き網漁で採れた売り物にならない小さな魚介類で「ミニ水族館」を開いていた。
「小さな子どもたちが喜んでくれたら・・・」と。
泥やゴミ、クラゲなどにまみれた収穫物から商品を選別するのでも大変な作業なのに・・・
「1種ずつ丁寧に扱います。撮影させてもらっていいですか?」
「いいですよ、喜んで!」
「いくらお礼すればいいですか?」
「タダでいいですよ、終わったら持って帰ってくれてもいいですよ!」と横から船主さん。

ネット上の海水魚販売価格だと、このアブオコゼ幼魚だけでも数千円となってるのに・・・

それら数種の魚介類の撮影に小1時間。
かみさんが生わかめを全部買いしめ、何度もお礼を言って帰った。

今日、スマホに移した画像と予備の撮影ケースをお礼にもう一度訪ねるつもり。
観察ケースがあれば、子どもたちも横から見れるだろうしね。

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2 コメント

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Unknown (blue-wing-olive)
2024-02-12 12:32:00
私の知らない魚がまだまだたくさんいますね。
勉強になります。
オコゼと名のつく小さな魚ならハオコゼを思い浮かべますが、少し似ていますが、別属なんですね。
アブオコゼ、毒が無いならちょっと安心。いつか釣れるかもしれないので覚えておきます。
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blue-wing-oliveさんへ (私魚人)
2024-02-14 08:54:53
そう、アブオコゼ、日本では1属1種みたいです。
今回は、日頃、図鑑をみていたのでイボオコゼの名が何となく浮かんで、すぐ調べることができました。
が、私も日々、知らない魚や動物たちでいっぱいです。
だから、それらとの新たな出会いと調べで、毎日平穏に楽しんでいます。
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