私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

ナガレホトケドジョウ:そっとしとこ の巻

2017-07-23 01:05:51 | 純淡水魚
ナガレホトケドジョウである。


ミミズハゼなんぞの細長クネクネ一族を書いとるついでに。
といってもまったく別の一族だけど。

話は「薮からスティック」なのである。

「いつかコイツを見てみたい」と思ってた頃、
たまたま、あるアウトドア雑誌に
トゥギャザーされてる芸人さんの連載を古本屋で立ち読みした。(あえて名前を伏すぞ)

たまたまたま、連載の回がナガレホトケドジョウだった。
山奥の小さな沢で、ウェーダーをはき、タモ網を振り回し、
「ドギャッ! グワッシャッ!」とくり返し、やっと1尾ゲットされてた(ようだった)。
「ああっ、こんな苦労をしなきゃ会えないんだなあ。」とか
「こんなハデにドシャガシャして沢の環境は大丈夫かいな?」とかイメージしてた。

(話に飽きるといかんのんで、このへんで若い個体)


たまたまたまたま、そのアズスーンアズだった。(もうおちょくるのヤメんかいっ!)
ある地域の若い研究者さんから
「一緒に見に行ってもいいですよ。」と言われ、イソイソとついてくことに。

(若い個体を背側から)


現地到着後、胴長・タモ網の私たちに対し、
研究者さん、長靴に観賞魚の飼育水槽に使う小さな網を数本という軽装である。
「この網、よかったら使いますか?」
やさしい言葉がけだが「これを使えっ!」とおっしゃられとるんである。

しばらく採集の様子を見る。
沢にしゃがみこみ、岩のすきまにそっと手を入れていく。
「ああっ、いましたよ。ソッチの岩の下へ・・・・・・見えましたか?」
「網をかまえとってください。追い出してみます。」
石コロ1つ動かさない。
そっと、そ~っと、やわらかな小さな網へと。
実に、実にやさしい採集方法なのだ!
若い研究者さんの採り方は、まさに「目からスケール」だったのである。(もうっ、やめときッ!)

(ここらで幼い個体、カワイイよねえ)


確かに採るのは自由だ。
コイツの場合、いくら絶滅危惧種だろうと日本固有種だろうと法的になんら処罰を受けることはない。
でもなあ、西日本の山奥の沢に孤立し、地域ごとのキャラを秘めつつ、ひっそりと生き延びてんだよなあ。
地元の人たちが保護活動されてたりもするんだよなあ。
だから無秩序な自由であってほしくない。

トゥギャザーさん風に言えば (また使うんかいっ!)
「人社会での自由ってさあ、フリーなんかじゃないんだぜ! リベラルなんだぜ!」てなとこかな。

私たちは採集した3尾を撮影後、そっと、そ~っと、もとの沢へ返したのであった。
         (このオッサン、たまに真面目になるけえなあ)

やっぱり日本の淡水魚はホンマにつくづくと・・・・・・ええねえ。    






コメント
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