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「言葉にできるは武器になる」  梅田悟司  日本経済新聞出版   

2016年09月20日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

広告会社でコピーライターとして「言葉」の扱いを生業としている著者が言葉について語っています。すべての職業人は、自らの生業としている分野のプロであるべきで、「言葉」についてこれだけを語れるのはさすがに一流のコピーライターとお見受けします。 世の風潮として、「外に向かう言葉」の比重が高く扱われる心の中の「内なる言葉」が大切さを説いています。

私も「内なる言葉」の存在を意識するようになったのは英語の勉強でした。外国語をそのまま理解しろとは外国語学習ではよく強調されるのですが、単純な文でしたらそのまま理解できますが、少しこみいった長めの文章の外国語を通訳する時、それは整った日本語で理解しているのではなく、日本語と英語、それに言葉にならない「中間言語」のような形で外国語を理解し、次にそれを日本語に組み立てるという作業をしているのです。 単純な会話であれば、その中間言語と感情で反応するだけで、日本語を元に意見を組み立てる訳ではありません。

文章の中の単語の意味が一つ二つ分からなくても、メッセージとしては5W1Hの要素は把握した「内なる言語」で理解しているのですが、直ぐに「外に向かう言葉【日本語】」にならないのです。 以来、「内なる言語」については意識していたものの外国語と日本語の間の内なる中間言語としての認識しかありませんでした。 しかし、ここでいう、「内なる言葉」は、外国語/母国語の間の Internal Language のようにフニャットした存在ではなく、自分との対話を行うキチンとした日本語です。

外国語と関係なく、日本語での「外に向かう言葉」を磨くには、「内なる言葉」の存在に意識を向けて「内なる言葉」を磨く鍛錬の重要さと、後半では具体的な方法論を解説しています。 自分の考えをキチンと「内なる言葉」で整理する。 議論の中の流れで「外に向かう言葉」だけで進んでしまうように見える場合でも、心の中に整理された「内なる言葉」により、議論の事柄についての情報や自分の立ち位置がハッキリしているかいないかは重要なことです。

人は考えているようで、思い出している。 との言葉もドキットとさせられます。 「下手な考え休むに似たり」ということわざの如く、考えているようで、過去の経験の周辺を堂々巡りしているだけの事はよくある事で、全ての自分の常識は単なる「先入観」として客観的に「内なる言葉」を意識して整理するというのは大事な事です。 これは自分を見つめる手段としての言葉を強調していますが、自分を見つめるという点では「内観法」にも通じるものがあります。

反省するのは、職場において、同僚と言葉を交わしますが薄っぺらな報告を聞いているだけで、本質に迫るような議論をする機会はないのです。 言葉のコミュニケーションが大事なのは言うまでもありませんが、その言葉の意味やツールとして見た時の「使い方」、単なる言葉ジリの話ではなく、モノを考えるとはどういう作業であるのか、言葉自体や自分の考えをまとめあげるための方法論、これを振り返るには絶好の一冊です。 この梅田さん、議論の相手としては手強いでしょうね。

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