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(不立文字*職人の口伝)組 vs (聖書*教育工学)組

2012年10月15日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

知り合いの方から、新技術を人に伝えるためには、難しい技術でも易しく伝える事のできる専門家が必要との提起をいただき、米国での教育工学の話しを紹介をしました。その余音が残っていて文字による意思疎通、物事の継承について、その背景についての一面を比べてみました。何故、欧米はマニュアル作りが上手なのか、その背景のコジツケです。

禅の世界では「不立文字」(フリュウモンジ)と言われ、禅の奥儀は、自ら悟り、心から心へ伝わるものであり、言葉や文字で伝えるものではありません。言葉によるコミュニケーションに重きをおきません。もちろん、仏教にも仏典なる文字で書き残したものもありますが、お寺の中での宗教行事で使われる事はあってもその内容は普通の人に理解できる平易な日本語で書かれている訳ではなく、文字通りの「チンプンカンプン」であり、一般家庭にあるものではありません。

かたや「聖書」では、キチンと文字で教えを残し、どこの家庭にも、また、旅先においてはホテルの各部屋にも置かれていて、一般の人が読みふけるような書物です。文字による継承と言う点では日本は文化的なハンディがあるかと思います。これは、日本人が文字を読めないのかというと、昔から日本での識字率は世界に比べれば高かった方で、文字が読めないからではありません。

日本では教育と言えば「仰げば尊し我が師の恩」のようにウェツトなものであるか、あるいは、職人さんの世界では親方の仕事や技は盗んで自ら取得するものであり、親方に手取り足とり指導してもらうものではありません。「教えてもらわねば分からんヤツに教えても無駄」と言う突き放した厳しさのある世界です。その中で、決して次世代の教育を考えていなかったという事ではなく、自分で考えろと自立を促す方針と口先でゴタゴタ言う前に手を動かして実践せよということです。

かたや米国では、先生と生徒という人間関係を飛び越えて、教育が情報を効率的に伝え理解させる手段として研究され、大量の生徒に短期間に教え込む方法論として教育工学なるものが実践されてきました。

こういうことで、日本よりは欧米の方が文字によるコミュニケーションは、上手である背景があるのではと思います。若いころマニュアルを書く仕事をしていた時期がありました。私が尊敬するのは飛行機の操縦マニュアル。計器の説明であるとか、システム全体の説明であるとかグラッフィックが多用され、検索性も良く見事です。久々の日本製旅客機である三菱MRJ。これのマニュアル類は、サーブが作るとの事です。サーブは自動車から少し前は戦闘機まで作っていた会社です。日本で作る飛行機のマニュアルが外国製というのが面白いですね。突き詰めると、日本人は自己表現が下手であると言うのは飛躍しすぎでもないと思います。

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