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落雷への対処法  架空地線

2016年07月01日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

今までの落雷対策は、落雷を積極的に誘発するものでした。 どこに落ちるか分からない落雷の心配をするよりは避雷針に落雷を招いた方が安心なのですが、残念ながら気まぐれな雷様は必ずしも避雷針に向かわないのです。 避雷針と並んで使用されているのが「架空地線」と呼ばれるもので、「架空」とは空に張ってある,「地線」とはアース線で、送配電の電線の上に張られて下にある電線を保護しようというものです。 これも保護しようというアイデアについては理解できますが、完全な対処法とは言い難いのが、架空地線への落雷で、架空地線が切れたら、その下に張ってある送電縁に垂れ下がり事故を誘発することになります。

以前、空撮をするためにヘリをチャーターした時に、ヘリのパイロット、カメラマンから雷関連の仕事が多いと聞きました。どのような仕事なのかを尋ねると、架空地線に落雷があった場合、ヘリで山の中まで飛んで行き、落雷で損傷した部分を撮影するのだそうです。 損傷の程度がひどい場合には架空地線がブチ切れる前に交換が必要になりますので、その損傷の程度を知るための撮影だそうです。 雷様は、垂直成分の送電搭以外にも、水平成分である架空地線にまで落雷するのです。

垂直成分である送電搭にはPDCE避雷針を取り付けて落雷を抑制できますが、送電搭と送電搭の間は広く、この間を結ぶ架空地線に落雷する分まではPDCE避雷針では保護できません。 そこで、架空地線自体への落雷を防ぐ方法を考案しました。 PDCEと併用すれば、日本の送電網を落雷事故から守ることができます。 全国に送電鉄塔は24万基があるそうです。 昨日の高速道路の落雷保護に続いて「大風呂敷」のような話ではありますが、落雷保護への需要は限りなく大きいものがあります。

ある私鉄様ですが、落雷対策として線路の上に架空地線を張り巡らす落雷対策を既にしているので、これ以上の対策が不要とのことでした。 しかし、これは対策になっていないのです。 架空地線には落雷することを前提にしていまして、そこへの落雷で架空地線が切れたら、線路上に垂れ下がり、電車の運行ができなくなりますから対策をした事にはなりません。架空地線を張るなら1本だけではなく、複数本が支えあうようにすべきです。しかし、多くの架空地線は1本で張られています。

対策というのが難しいのは、どこまでを想定して対策するかです。 100年に1度であれば、ジイチャンから孫までの間に発生するでしょうから対策をして避けねばなりませんが、300年に一度であれば、仕方ないと諦めるか、相当の費用をかけてでも対策するのか?  例外的な事にまで気にかけていれば対策費用がいくらあっても足りません。 架空地線が切れるような落雷は例外的と言い訳するか、同じ程度の費用でもっと有効な手立てがないのか? 少なくとも検討だけはすべきなのです。

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