雷ブログ

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横浜市内の落雷事故

2014年07月23日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

私の住む町の隣町の野球場で落雷があり、この球場の整備をしていた方お二人が重軽傷を負われたそうです。落雷地点は50mも離れた場所とのことですが、落雷の電流は地面を流れ、また、雷電流により生じる電磁界により付近の金属にも電流が発生します。

グランド整備のために一人が木製のトンボ、もうお一人は金属製のトンボを手にしていたそうです。地面を流れる電流は雷撃点に近い側の足から体内に入り、もう片方の足から抜けるように流れ、この時に人体で感じる電圧は「歩幅電圧」と呼ばれます。例えば、左足から入り右足に抜ける、この歩幅で生じる電圧です。これはお二人とも同じくらいであったはずです。

怪我の具合は金属製のトンボを持っている方が重症になるのは、地面を流れる電流の他に、空間を伝播してくる電磁界の影響で金属製のトンボ自体に電流が流れるからです。木製トンボの方は歩幅電圧だけですが、金属製トンボの方は(歩幅電圧+電磁誘導で生じた電流)の二つの影響を受けます。

小さな金属製のアクセサリー程度では直撃雷の目標にはならないでしょうが、金属製のものを持っていれば、直撃は免れても電磁誘導による電流が発生する可能性がありますから、やはり、金属製のものは手にしないほうが安全です。

電磁誘導って、それほど影響があるのか? シトシト雨の降る夜、東電の高圧線(154,000V)の下で広げた雨傘の金属軸に傘の柄を握った手で親指を近づければ親指と傘の軸の間で「ジーッ」と青白く放電します。送電線の周囲に発生する電磁界が傘の骨に電流を生じ、軸から親指を超えて地面に流れて行くのです。私がこれを体験したのは子供時代ですが、その時以来、大きな餅焼き網のようなものを送電線の下に持ってくれば、電気をタダで使える。電気は姿形はありませんが、電力会社に無断で使用すれば窃盗になります。 しかし、送電線から公道に勝手に降り注ぐ電界ですから、公道上で電線を接続すること無く利用しても窃盗にはならないのではないかと思います。将来は無線給電が電気自動車に利用されることになるかもしれません。 この時、線は繋がっていなくても、無断で利用すれば施設利用を無断で行った犯罪になるでしょうが、送電線はその下の公道での給電を目的にしていませんから犯罪では無いと言うのはコジツケでしょうか? いつかやってみようと思いながら、セコイ話なので未だに実行はしていません。  

山の中の送電塔に設置する航空障害灯には、同じ原理で低圧の電気を使用しているものもあります。送電塔の支える電線は電圧が高すぎて航空障害灯には使用できないのです。電圧を降下させるようなトランスは大掛かりになってしまいますし、送電塔では、電気がそこにありながら電圧が高すぎて使えないのです。大海原で海水はいくらでもあるのに、塩分濃度が高過ぎて飲料に使用できないのと似ています。 身近にありながら使えない。。。そういうものはいくらでもありそうですね。雷を原発の代わりに使えないか? それは残念ながら無理なのです。 落雷の電流は本の一瞬で、その時の電流値は大きいのですが長時間に渡る利用は無理なのです。

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