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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者【感想】

2022-08-27 15:10:43 | 映画


久々の映画感想。短くまとめる。

今年の夏映画の本命らしい本命。公開3日目の日曜日の午前中に見たものの、劇場の動員は半分以下。事前の北米での酷評がこのムードを作ったりして。。。前作で完全に野放しになった恐竜たち。カニ漁で「大漁だ!」と喜んだのも束の間、野生化したモササウルスに豪快に横取りされる。「獣害」ならぬ「竜害」か。
クリプラが主演になって以降の「ジュラシック・ワールド」シリーズと、「ジュラシック・パーク」の旧シリーズの決定的な違いは前者が「人間の世界にいる恐竜」を描いているのに対して、後者(オリジナル)は「恐竜の世界にいる人間」を描いていると思う。もっというと、新シリーズは人間の視点で描かれていて、旧シリーズは恐竜の視点が色濃い。そんな違いが本作では際立った。
恐竜に追われる人間の図。本作でもふんだんに描かれる。VFXはより高度になり、迫力は確実に増しているのだけど、どうにもスケールが小さく見えるのは、恐竜たちが人間のスリルの材料でしか使われていないからだ。うまくアクションに落とし込めているものの、恐竜たちの存在が映画の便利ツールに過ぎなくて「結局、主人公たちは何とかなってしまう」という暗黙了解が必要以上に前面に出てくる。新シリーズから新しい価値観として加わる恐竜との絆(?)も、個人的には不要であり、「人間のことなんて知ったこっちゃない」という傍若無人な恐竜たちの姿を楽しみたいのだ。良かったのは新種の恐竜がしっかり描かれていたことくらいか。
ラストの絞め方は、嫌な予感の極めつけ。「共生」という、到底不可能な世界を描いてめでたしめでたし。。。って、おいおい。最終章で製作陣はサジを投げてしまったか。
【60点】

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