
ポップコーンムービーは誉め言葉。映画を気楽に映画館で楽しむ醍醐味、映画生活が戻ってきた実感。こういう映画をちゃんと公開してくれること有難し。ホラー映画へのオマージュは今回も笑いに満ちている。スプラッターもグロいよりも楽しい。
タイトルでわかるとおり、話のあらすじは事前にバレている。主人公として登場する金髪女子と、おぞましい殺人鬼が「入れ替わってる!?(「君の名は」風に)」な話。外見は綺麗目な女子で中身はサイコなおっさん、外見は小汚い大柄のおっさんで中身は気弱な女子高生というキャラが形成され、どちらも見事に笑いに転じさせる。最高に可笑しい。そして不思議なほどに、そのシチュエーションが実際にリアル見えてしまうから面白い。演出の巧さ、演者の力のなせる業といえる。
特に、殺人鬼演じるヴィンス・ヴォーンが絶品だ。直近「ブルータル・ジャスティス」や「デンジャラス・プリズン」を見たばかりで、男臭いイメージがついていたものの(どちらも最高)、彼のコメディセンスが久々に発揮された。あの2メートルの巨体に、あの走り方よ(爆笑www)。どんだけ女子高生になるためのトレーニングを重ねたことか。。。その練習風景を想像するだけで、ニヤついてしまう。あの狂気じみたキスシーンに、監督のセンスの冴えを改めて感じる。
単にコメディとして笑わせるだけでなく、こじらせ女子が男性の体を得たことで自らの殻を壊し、強く成長するというドラマもある。前作と比べると薄味は否めないが、監督クリストファー・ランドンにはこの手のジャンル映画を作り続けてほしい。
【65点】
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます