松野莉奈さんという18歳のアイドルが突然亡くなった。
数日過ぎて、死因は致死性不整脈と発表された。
死因を特定できない時よく使う病名だそうだ。
彼女のことは知らなかったが、18歳の若さで突然逝ってしまうなんて、
あまりに傷ましい。
ご家族の悲しみの大きさは想像もできない。
7,8年前、娘の同僚のお嬢さんが亡くなった。
大学の授業中、突然倒れてそのまま亡くなったのだそうだ。
娘は、その同僚の方と特に親しい間柄ではなく、詳しいことはわからないけれど、
健康上死を予感させるようなことはまったくなかったそうだ。
事件性がないのははっきりしているので、解剖なども行わず、脳疾患という診断だったそうだ。
ご両親が あまりにお気の毒で、どうなってしまうのだろうと、周囲は心配したけれど
もう一人のお子さんが救いになって、今はなんとか立ち直っていらっしゃるようだ。
絵のない絵本の中に(勘違いで、違う本だったらごめんなさい)
子供を失くした母親の話がある。
読んだのは何十年も前なので、間違っている部分はあるかもしれないが、
大筋はそう違わないと思う。
ある夜、月は、一人の若い母親が幼い男の子を抱きしめて泣いているのを見た。
その子ははやり病か不慮の事故かで、突然亡くなったのだ。
可愛い盛りだったのに、その笑顔は喜びにあふれていたのに。
わが子を奪われた母は、嘆き悲しみ、神を恨んだ。
母親を哀れんだ神は、その男の子の成長した姿を彼女に見せる。
大人になった男の子は、極悪人になり、悪行の限りを尽くしていた。
その姿を見た母親は、あまりの恐ろしさに、
わが子がそうなる前に、天国へ導いてくださった神に感謝を捧げたのだった。
神の存在が身近だったその頃、母親はそれで少しは癒されたのだろう。
不信心の私は、悲しみが倍になる様な気がする。
幼くして我子を亡くしてしまった悲しみ。
その子が生きていたら極悪人になる運命だったという悲しみ。
そういう子を産んだ自分は何者なのか?
キリスト教、多分カトリックだろうけれど、ある意味残酷だ。
仏教ならどういう風に母親を癒すのだろう。