母に年金お知らせ便が来た。
次々と3通も。
1通目2通目にちゃんと「訂正なし」で返信している母は、ちょっとばかり切れて、と言うのは冗談だけど、一度社会保険事務所へ行って、自分の年金がどうなっているのか聞いてみたいと言い出した。
年金はもう貰っているんだし、お知らせ便にも2度も返信しているんだから、後はほっとけばいいんじゃないかと、私は思ったが、一度ちゃんと聞いてみるのもいいかと、今日母を連れて行ってきた。
社会保険事務所の係りの人が、一通り調べてくれて、「あなたの年金は間違いありません」と言うので、ああやっぱりねと帰ろうとすると、「あ、ちょっと待って」と引き止める。
そして、彼はコンピューターをパタパタ叩いて後で、どこかの家具会社で働いたいたことはありませんか?と訊いた。
同姓同名、同じ誕生日の人の記録があったらしい。
でも、何せ50年も前のこと、母の記憶は彼方に飛び去っている。
それでも、私にもうっすらとそんなような記憶があって、ああでもないこうでもないと言い合っているうちに、母の記憶も掘り起こされてきて、確かにとある家具会社で働いたことがあることが判明した。
その結果、年金が目出度く少し増えることになった。
そこで働いていたのは、ほんの3ヶ月だから、増える分もほんの少しなのだが、60歳から遡って貰えるという。
確かな金額はわからないということで、教えてもらえなかったが、20年分だもの、年に5000円だったとしても、結構な金額だ。
もっとも実際にもらえるのは、早くて半年、遅ければ1年先だそうで、「忘れた頃のプレゼント」になりそうだ。
係りの人に、「生きてなきゃもらえませんからね、長生きしてください」と励まされ、母は苦笑いしていた。
それにしても、行ってみるものですねぇ