音楽の散歩道104『move on』本番を終えて

終わりました。
「タレンタイム」の初ライブは、15分で３曲。
ユニット名は、大好きな映画のタイトルです。

思ったほどには、あがらず、
緊張はしたけれど、暴走することもなく、
最後まで、自分なりに精一杯、心をこめて、演奏できました。

弾き間違い、弾き忘れ、は数知れず、
なにより、緊張感があふれ、お客さんまで緊張させてしまうような演奏でしたが、
演奏を止めることなく終わって、ほっとしています。

楽しく終われたのも、
ギターを奏でてくれたにーなさんと、
１曲だけボーカルで参加してくれたAkiさんのおかげで、
本当に感謝しています。

にーなさんが、
最初の挨拶を引き受けてくださったおかげで、
私は、まいあがらなくて済みました。
私がしゃべっていたら、きっといつもの早口になって、
その勢いで超速く弾いてしまい暴走していたにちがいありません。

にーなさんは、挨拶の最後で
「私たちのやる曲は優しい曲ばかりなので、寝ててくださいね」と言って、
客席の笑いも取ってくださいました。
おかげで、私も、一気に、力みがとれました。

金曜の晩に、神戸のTM Barで、にーなさんと音合わせした時には、
テンポが速くなりすぎて、ガタガタで、
これまでこんなに練習してきたのに、なんで‥と
思うくらいに悔しい出来でした。

本番を前に、落ち込む暇なぞなく、悲しいくらいに不安しかなくて、
にーなさんのギター弾き語りの伴奏で私が弾く、
「Precious Memories」も譜読みが甘くて、あちこちリズムが違うのを発見して、
正確にリズムを刻むためには、
どうしたらいいのか、必死で練習していたら、
にーなさんから、たくさんアドバイスが届きました。

テンポやカウントを合わせるのも大切だけれど、
本番は曲の雰囲気や伝えたい歌詞の方を大切に歌うこと……

私たちが舞台に立つことの意味は、
歌のすばらしさ、良さを伝えることであり、そのことに集中すること。

本当ににーなさんに教えられました。

尊敬するピアノのシーモア・バーンスタインさんの本
「心で弾くピアノ～音楽による自己発見」にも、
いい言葉を見つけました。
あるミュージカルの演出家が、
できるだけいい声を出そうと、歌唱技術にこだわった主演女優に、
稽古を止めて、語りかけた言葉です。

「自分の声のことは忘れなさい。
物語を話すことに集中して。
歌っている言葉の背後にある＜感情＞を考えなさい」

前日には、音楽の先生の最後のレッスンを受けて、
頑張れと励まされての本番でした。

３人で、本番前、お店の外で、
準備体操しながら、少しおしゃべりできたのも、うれしく、
始まってしまえば、もうあっという間でした。

一番心配だった２曲目の、
私が、ピアノでコードをおさえながら、歌を担当する、
project-Pさんの曲「Play the music for me」。

前日に会った友達に、
失敗した音にひきずられないよう、気持ちを引っ張られないように、
とにかく前を向くこと、どこか遠くをみて、そこに向けて集中することと、
とにかく、楽しくやりなさいと、
アドバイスをもらいました。

いろんな本、
いろんな人から、いっぱい励ましをもらっての本番でした。

歌っているとき、応援にきてくれた友達の顔が見えて、
とても心強く、
私が一番苦手な、心をこめて歌うことがどこまでできたかは、
怖くて、あまり、録音を確かめられていませんが、
なんとか、精一杯歌いました。

最後の曲、チャーリー・チャップリン作曲のジャズ「Smile」は、
歌い手のAkiさんが、初心者だというのに、とても上手で、
もう彼女についていくだけ。

どう歌に寄り添うのか、
ピアノは、一番弾くのが少なかった曲で、
後半は、右手だけの簡単な演奏でしたが、
一番リラックスして、楽しく弾けた気がします。

主催のえりこさん、Jullyさん、
絶妙に音量調整してくださったPAさん、
そして、初心者の私たちをあたたかく見守ってくださった出演者の方々、
来てくださったお客さまがたに、
ただもう感謝の言葉しかありません。
本当にありがとうございました。

そして、最後に、
私が何年もかけて練習してきたproject-Pさんの曲を、
今回、短期間で難しいリズムも練習してこなしてくださり、
私のいつかproject-Pの曲をやりたいという夢をかなえてくださり、
Precious Memoriesの2回の転調で大変なギターのコードも、
歌いながらこなしてくださり、
どう演奏するかについても、いっぱいアドバイスをくださった
相方のにーなさんに、
心からありがとうございますと伝えたいです。