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No578『怒りの荒野』~早撃ちリー・ヴァン・クリーフのかっこよさ~

週末の猛暑の中、新作はほとんど観てないが
今朝観たマカロニ・ウエスタンが意外におもしろかった。

いわゆる師匠と若者の成長もの。
西部一の早撃ちリー・ヴァン・クリーフがやってきて
町の人々から、売春婦の息子と虐げられていた青年
ジュリアーノ・ジェンマを相棒として育てていく。

他人を信用するな、危険は時ほどよく狙え、など
ガンマンの10か条を指南。
中年ガンマンのリー・ヴァンが渋くてかっこいい。
小学校の時、こんな雰囲気の怖い先生がいた。
(ひげもないし、かっこよくもなかったけれど、
あごのとがった感じと怖い目が似てる)

リー・ヴァンが敵に捕らわれ両手を縛られて、
馬にひきずられる窮地を
ジェンマが投げ渡した銃で助かったり、
ジェンマがいつのまにか、ぐんぐん銃が上手くなって
銃を捨てたとみせるため、銃を投げ上げて
くるっと回って、銃を手にとり、撃ち返すとか。
それまでいじめられて暗かったジェンマが
銃の腕を認められ、孤独のままではあっても
自信もついて、貫禄ができ、変わっていく。

ジェンマの育ての親の元保安官ウォルター・リラの親心が
よかったが、あっさり殺されてしまうのが悲しい。

ラストの撃ち合いもかっこよく、しかし、
師匠に対してまで、10か条を守りきるなんて、
ちょっとむごいなあ・・と情にもろい私は思ってしまう。

それにしてもリー・ヴァン・クリーフは
腕も足も長く、長身で、銃を握らせたらかっこいい。
彼が教えるからこそ、10か条も説得力がある。

冒頭、ジェンマがこえだめの桶を二つ運んで、町を回って
いくのを延々とうつす。
『続 荒野の用心棒』でも、泥だらけの道を
フランコ・ネロが棺おけをずるずるひきずって歩いていくのを
タイトルロールの間、ずっと映していた。
主人公に重い運命を背負わせるという暗示だろうか。

この2作を比較すると
フランコ・ネロの眼光の鋭さ、
泥だらけになっても、ガンマンの根性を失わない迫力はすごかったが、
『怒りの荒野』のほうが、
物語としてもおもしろいし、メインキャラが皆よかったと思う。

でも、今回ヌーヴォで観たマカロニ・ウエスタン3作の中では、
前回ご紹介した『ミスター・ノーボディ』が個人的には好き。
テレンス・ヒルのふにゃふにゃしたキャラを
この2作の後に観たら、ちとインパクトは落ちるでしょうが・・

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