日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

「ランドリー・プラス」一周年

2008-07-09 | ビジネス
言い忘れておりました。この7月5日で、我が「ランドリー・プラス」ブランドの1号店である熊谷銀座店が開店一周年を迎えました(パチパチ…)。

「複合ランドリー」というコンセプトを掲げ、準備段階から構想3年のプロジェクト。とりあえず立ち上がりのこの1年間は、いろいろありましたがまずまず順調な滑り出しであったと言ってよいと思います。

そもそも“複合ランドリー”の発想は、欧米の「ランドリー・カフェ」にヒントを得たものです。「ランドリー・カフェ」というのは、アメリカやドイツではかなり一般的なコンセプトです。「どちらかと言えばランドリーは社交の場でさえある」とは、欧米での生活経験のある人の弁。背景には、欧米には家に洗濯機を持たない文化というものがあり、かつ「洗濯物を見せない=干さない文化(結果乾燥機を使う訳ですが)」というのもあるようです。そんな事情を考えれば、海外の状況がまんま参考になると言う訳ではなかったのですが、事業化に際してはいろいろな角度から検討を重ね、日本的にアレンジして以下のようなコンセプトに落ち着いたのです。

★「ランドリー・プラス」の基本コンセプト★
・ランドリーでおいしいお茶が飲める
・待ち時間にプラスアルファのサービスが受けられる
・店内がきれいで居心地がよい
・おしやれな装飾でおしゃれなBGMがかかっている
・メール会員に各種サービスを提供する
・各種割引券やフリーペーパーなどお得情報が手に入る
などなど…

これらのサービスの“ウケ”は、今のところ決して悪くはありません。ただどこまでが、本当に利用者が求めているものであるのか、オープン1年ではまだまだ結論づけはできないと思います。上記は立地と施設外観等から、オープン前にこちらが思い描いていたメイン客層を想定してのコンセプトですが、蓋を開けてみて来店客層比率や時間帯別来店者分布に想定とはややずれがあったのも事実です。仮説スタートの事業ですから、今後はその点も十分踏まえいろいろ検証を重ねて、よりよいモノにしていく必要があると思っています。

現状は「カウンター・カフェ」に加えて、「保険相談販売窓口」との“複合”を実験的に行っています。こちらはまだまだ走り出しであり、「待ち時間活用」→「時間のかかる金融相談」となるのかどうか、今後の展開に注目しています。もちろんそれ以前の問題として、「待ち時間活用」→「複合の相手」として考えるべきなのかどうかも、もっともっと検証する必要があるのかもしれません。その意味では、次なる展開として「リラクゼーションコーナー」や「サンプルショップ」「トレンドショーケース」「お取り寄せスポット」等との“複合”も、試してみたいところです。

新規ビジネスの世界はやってみないと分からないことが、本当にたくさんあります。だからこそ楽しくもあるのですが。「仮説思考」「ゼロベース思考」「P→D→C→Aサイクル」「ミッシー」「ロジックツリー」…、コンサルティング・ツールを自己のビジネスでも駆使しつつ、2年目に入った「複合ランドリービジネス」の育成にもじっくりと取り組んでいこうと思います。

★ランドリー・プラス銀座店★
熊谷市銀座2-10-2アネックス熊谷銀座1階(「秀萬」向い)