”ふるさとの山に向かいて言うことなし ふるさとの山はありがたきかな” 啄木
数年ぶりに訪れる、ふるさと、山口県は防府市。同窓会のご案内をいただき、行きたいと思っていた両親のお墓参りを兼ねて思い立つ。降り立った宇部空港は薔薇の花、真っ盛り。ジャストタイミングでした。
満開の薔薇を、ひとしきり楽しんで、お墓参りに直行。実家から徒歩15分ほどの市内が一望できる高台にあります。国分寺が管理する墓所です。両親や、本家一族、戦死した海軍だった叔父が隣り合って眠っています。子供の頃の記憶が、走馬灯のように過ぎります。私も良い年齢になりました。見覚えのある日本最古と言われるお地蔵さん、シミジミと、手を合わせました。忘却の彼方にあるあれこれが、生まれ育った地に立つと、芋ずる式にいろいろと思い出されてきます。
夜は、高校を卒業して60年になる同窓会。面影のある人も分からない方も一堂に会して、よもやま話しであっという間に時間が過ぎました。男性優位社会の1950年代、生徒会会長だったH氏のスピ-チに始まり、同じく書記役だった私は、中締めを仰せつかりました。高校時代の立場がそのまま同窓会の場に反映される事に気づき笑えました。仲のよかった旧友から手作りジャムや、そら豆、スカ-フ等、あれこれを頂きました。器用なKさんからは、手作りの椿の花。「いつまでも元気でいましょうね」と、メッセ-ジが添えられていました。心に響きました。
故郷に温かく迎えられて、一泊して帰途に着きました。いつまでも望郷の想いを愛くしむ事ができるベストタイムと心得ています。 次の逢瀬があることを期待して・・・。
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