1月30日は私の誕生日。神谷町の机にあったのはプレゼントの”黒椿”。私、立派な年齢になりました。
昨夕は、久しぶりの無声映画鑑賞。会場は、滅多に行くことのない日暮里。上映作品は、78年前のユニバ-サル作品”オペラの怪人”。昭和2年の”漕艇王”、昭和14年の”泳げや泳げ”、大正13年の”国定忠治”の4本。
活動弁士の澤登 翠氏の名調子に あっという間の120分でした。
映写機の音はするし、映画を楽しむという事には、程遠いものがあります。しかし 白黒の雑音の入る小さな狭い画面から強烈な郷愁を誘われます。ここに集まっている人々が期待しているのは、筋書や映像テクニックでありません。
祖父母や親の世代から継いで、私の子供時代に馴染んでいた 当時の人情機微からフアッション 街並み、社会情勢に至るまでが訴えかけられます。脈々と続いているDNAが 呼び覚まされるように、五感が蠢きだすのです。不思議な感覚です。
乗り継ぎの上野駅は、モダンに様変わりしています。東北地方集団就職の玄関口だったシャビイな上野駅の半世紀以上も前の姿が偲ばれます。
私も古くなりました。リニュ-アルは効きません。この感傷は、誕生日の所為