戸長役場とは、今でいうところの町役場・村役場にあたります。
小規模な町村では1か所の戸長役場で数か所管轄するということがあり、
開拓期の北海道ではこのような例が各所に見られました。
全国的には1889年に戸長役場の制度は廃止され町村制となりましたが北海道では維持され、
道内でも町村制が導入された後も1923年の全廃まで一部で存続していました。
1890年、この地に神居、旭川、永山の3村が設置され月形村に戸長役場が置かれました。
翌年、永山に屯田兵が入植したのを待ち戸長役場が永山に移転しました。
庁舎は当初、屯田兵内に置かれましたが1893年に新庁舎が建設されました。
それが木造平屋建てのこの建物です。
私は道内にあるいろいろな歴史的建造物を見ていますが初期の戸長役場の現物を見たのは初めて。
まさか当時の建物が現存しているなど、想像もしていませんでした。
これには感激したなぁ。
この建物は1921年に新庁舎に移るまで永山村役場として使われていました。
その後民間に払い下げられ1992年まで民家として利用されていました。
築100年以上経っても民家として使われていたなんて、奇跡だよ。
1992年、復元に備え解体調査を実施、1994年解体材を使用しゆかりの永山に復元されました。
画像には平面図をアップしておきます。
明治時代の村役場って、こんな簡素な建物だったのですね。
*旧永山戸長役場
住 所:旭川市永山3条19丁目239(永山市民交流センター敷地内)
見学時間:9:30~16:30
入 館 料:無料
休 館 日:月曜日(祝日のときは翌日)、11月1日~4月27日)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます