函館本線の小樽ー旭川間は普通列車は通勤・通学客を運び特急列車は観光やビジネスに使われ、
沿線は札幌と旭川を中心に岩見沢や滝川など道央の都市部を貫く大動脈です。
その大動脈の中に、私が以前から気になっていた駅があります。
普通列車にに乗ってこの駅に停まると異世界に来たような気がする。
ここが函館本線であるのが不思議、それが無人駅の伊納駅。
現地を確かめようと先日、旭川に行った折に訪問してみました。
旭川と深川、両駅から共に2駅目、所在地は旭川市江丹別町春日、
旭川市内にあるにもかかわらず利用者数は1日1名以下という寂しい駅です。
国道12号線からは旭川市台場から横道に入り、石狩川を渡って間もなくのところ。
駅は跨線橋で結ばれた単式ホーム2面2線、駅舎は車掌車を改造した簡素なもの、
南側には本線とはつながっていない側線と旧線を利用したサイクリングロードがあります。
とそこへ、私が先日乗った旭川行923Dがやってきましたが当然乗降はゼロ。
周辺は山に囲まれ数軒の民家や工場があるのみ、なぜここに駅があるのか謎という立地。
その景色は駅ができた当初とあまり変わらないのではないかという気がします。
かつては国道沿いあった北都商業高校の通学客で賑わったといいますが、
今は前述したとおり利用者はほぼいません。
これはいつ廃止になってもおかしくない。
それにしてもこの寂寥感、やはり函館本線の駅とは思えません。
神居古潭に近いからなのか、独特な雰囲気もあります。
何とも言えない、そんな駅でした。