世界一健康長寿のニライの風来坊

豊饒を齎す理想郷は海の彼方の蓬莱島!ニライの島夢郷!!その桃源郷を求めて南の風来坊は今日も迷走する。

稲盛和夫氏の哲学「人は何のために生きるのか」(8)

2005年06月21日 | Weblog
読解した断章の梗概を以下に連続して提示します。

第八章 「人間の本性について」

人間の本性は「性善説」か「性悪説」か、で論じられるが稲盛氏は”善でも悪でもない”、と解かれる。人間は肉体を維持する為に六大煩悩を授かり同時に自由をも手に入れた。肉体を維持する為に「食」を確保する。家族・一族郎党の食を充足する。家族・縁者以外の隣人(他人)と食(衣・住)の争奪戦が起こり自由気儘に自分達の食の確保に努め欲望を満たそうとする。自分達だけが良ければ他人は、どうでも良いと考えるところから「悪」が生ずる。悪が顕現した非情な人間は自己の欲望を極限まで拡大し他人の自由を奪い悪を成す。人間は、その人の意識と行動で善悪どちらかになる。だから自己を抑制し善を成す様に努める。自由の使い方しだいで、どちらにも成る。心を高め善を成す。そういう意識に目覚め持戒、利他に努め心を高めると善を成す事になる。人間は唯「存在」するだけで「価値」がある。それは生物、動物、植物と同じ様に宇宙を構成する上部レベルでの価値でしかない。植物の”かずら”は他の植物に巻き尽いて光を遮り枯らす。肉食動物は他を殺して食べ、そして生き残る。それぞれが生き延びる為に他を殺し犠牲にして「自由」に生きた。その結果、「悪」を成した。人類も地球に対し他の動植物に対し自由に振舞った結果、自然(環境)から、しっぺ返しを受けているのではないのか。環境問題も含めて「目覚めよ!人間!」と偉大なるマイスターから呼びかけられている様な気がする、と警告なされる。「考える力、心を持っている人間」は地球上、最も価値ある存在である。人間が万物の頂点に立っているのは紛れもない事実である。だから、最も価値ある存在としての自覚に目覚め地球上の如何なる事物に対しても「誇りと責任と自覚」を持って対処すべきである。『せっかく、この世に生まれたのだから、世のため人のために尽くそう』と積極的に社会に貢献する思いを抱いてほしい、と力説される。人間は「地球全体のことを思うこと」ができる唯一の生きものである。他の動植物には、それが出来ない。だから人間が価値ある存在として「世のため人のために尽くす努力と使命」を果たしてほしい、と力説され警鐘をならしておられる。・・・