「番号制」は旧政権時も浮上したが立ち消えになった。鳩山政権では、ど
うするか、考えてみたい。自民党政権時と似通った経過を辿りそうである。「国
民番号制」は国民一人一人に番号をつける制度である。例えば“納税者番
号”、 “社会保障番号”等々の呼び方がある。活用は、所得が少ない所帯に消
費税増税の影響を和らげる、年金、福祉の給付にメリハリをつける等の制度で
ある。先進国では殆ど全てが導入されている。運用は、まちまちである。従って
後発国の日本は、その長短を、じっくり研究してから導入すべきである。某研
究機関では3つの分野で仕分けして導入すべきであると提案している。
●社会保障
●住民登録
●税務の3分野である。
1.固有型・・・ひとりに1つ統一した番号を決めて税務にも社会保障にも使う。
2.ひも付け型・・・行政サービスごとに違う番号をつけて独立した管理機関が
番号を関連づける
3.分離型・・・行政サービスごとに違う番号をつけて関連をもたせない ※固有
型・・・米国、韓国、欧州諸国(ドイツを除く)<懸念される問題は行政サービ
スで連携しやすいが、不正使用をくい止める堅牢な仕組みが必要>
※ひも付け型・・・オーストラリア<万が一、個人情報が漏えいした時、ダメージ
を小さくできる。管理機関を設けて別番号にしているのは他民族国家だから
である。固有番号だと特定の民族が他民族を支配するのに悪用する恐れが
ある。かつてのナチスに様に。その他、兵役、電子申請、教育、自動車登録
に援用する国もある。EUでは公的サービスの域内共通化へ向け、番号制
の実証実験が始まった。米英では、テロリストを封じ込める道具として活用
を考えている。韓国は北朝鮮対策に応用している。
○分離型・・・日本は分離型を考えている。鳩山首相は、1年以内に結論を出
す、と約束している。鳩山政権の命運を賭けて取り組む、としている。期待し
たい。