欧米では麻生首相の事を粋で喧嘩っぽく伝統的保守派で国粋主義者
のタカ派である、と見られている。中国や韓国でも警戒感を滲ませている。国
内に戻せば、攻めの麻生氏!守りの小沢氏!攻守、逆の展開が予想される。
明日から所信表明演説 に対する質疑応答が行われる。質問攻めに遭うのは
通常では現政権側であるはずだが前福田政権の時もそうだったが今回も政権
側が逆に民主党(野党)に質問する戦術を執る。挑戦状を叩きつける様相にな
る。閣僚発表も官房長官を差し置いて麻生首相自からが発表した。意表を突く
サプライズで国民の関心を惹きつける作戦だ。狙い通り的中するかどうかは遣
ってみないと分からない。さて、余談はさて置き、麻生首相は 雄弁 説得力で優
位に立とうという狙いだが、それは破綻する。パホ-マンス的攻めの手法は万
能ではない。キャラかも知れないが独特の話法は大衆受けはするが得票には
結び付かない。その場限りのものだ。相手だって剛腕の異名を持つ強(したた)
かな兵(つわもの)である。そう易々と相手の手中に落ちる程、戦略無き無能者
ではない。用意周到で臨むに違いない。それは代表質問、質疑応答で証明さ
れるであろう。小沢氏は訥弁を自認する平身低頭な面を持ち合わせている反
面、強かな戦略的側面をも持ち合わせている。麻生氏は先手を打って挑発的
に仕掛けて自分が優位に立とうと過信している風に見受けられるが そう易々と
小沢氏も陥落はしない。相半ばする事、必定である。五分五分の拮抗する様
相が展開される。今回ほど、国民の関心を惹きつける 所信表明 と 代表質問・
質疑応答 はない。内政外交が喫緊に切羽詰まった内外の現状に政治はどう
向き合い応えてくれるかが問われている。諸物価高騰で生活を直撃し地方の
疲弊は眼を覆う惨憺たる有様である。政治への無力感が物心両面を覆い先行
き不安が付きまとう。昨日の麻生首相の 所信表明演説 も思った程には期待
が持てない。ただ民主党に的を絞った攻撃・挑戦状を叩きつける気迫・意気込
みだけが感じられた。小沢民主党を相当、意識した 所信表明演説 となっ
た。・・・閉塞感 漂う現状に政治がどう向き合い打開してくれるか仄かな望みを
持つが今の自公民には期待できない。どの政党に期待するか、というよりも国
民の負託に応えて交互に政権交代で時代の波を乗り切り懸案に応えてほしい
と思う。陰陽・長短、浮き沈みは結果責任であり、全ての歪が政府・自公民の
爾来の政治の結果である。あまりにも長期に政権を担ってきた そのツケが全
てに顕現している。その反省に立って真正面から向き合うべきだ。そこから道
は拓ける。これからの日本の壮大な実験は“2大政党制”の樹立に向けて政権
の再編、再々編を構築(模索)すべきである。そういう時期に来ている。・・・
※付記:攻守逆の質問攻の戦略で挑発的で<所信表明演説>の体を為してい
ない。21分の演説の中で「民主党」の文言が12回、「私は」・・・という主語の
連発で主体性を強調、異例の逆ギレの<所信表明>となったのが特徴。もう、
「何をか言わん哉!]である。