例年に違わず今年も不祥事の連続だった。汚職、消えた年金・宙に浮い
た年金5千万件、食品の偽装表示の賞味期間・消費期間切れ、防衛省守屋事
件と連動する省庁の不祥事等々・・・「政治とカネ」の問題が相変わらず厳しく問
われた。企業の法令順守 コンプライアンスも同様、業界に激震が走った。政財
界の政治・企業倫理が地に落ちた感を国民に植えつける結果となった。全ての
事態、事件に不信を蔓延させた。企業のコンプライアンスの堅持と政治の倫理
の回復、これなくしては日本の前途はない。政財界に通底する共通項は自己
保身と利益優先の為なら偽装をもいとわない、「ばれなければ、よい」という政
治倫理と企業倫理の欠如だ。日本の美風、伝統文化、あの武士道の孤高な矜
持はどこにかなぐり捨てたのか、嘆かわしい、の一語に尽きる。最も忌避しべ
きは人倫に悖る肉親の殺害、親が子を殺す、子が親を殺す、兄弟姉妹同士の
骨肉の争いから殺人事件に発展する風潮が日常茶飯事に頻発してきた。かつ
ての年配の方には考えられない事態が起こってきた。原因は複合的な要因が
絡み合って生起するであろうが、そこまで人倫が地に落ちたとは日本も末期症
状だ。短兵急な即効的対策はないと思うが段階を踏んで地道に気長に取り組
むことである。人の心に関する問題は今、流行(はやり)のトップダウン的な法
律の強化、教育の分野への帰趨、教育現場の倫理道徳に帰し声高に叫ぶが、
過去に、それが功を奏した為しがない。殺人に関しては金欲しさの為に何の関
係もない人を襲い殺す、一種の「殺人ごっこ」を仕出かす。かかる事どもに<喝
>だ!・・・私見だが対策として政官民、都市地方、都道府県・市町村の<総合
ぐるみ>の拠点を形成し拠点間の連携を取りながら「総合~対策」を即効的に
は短期で対症療法し、中期、長期で緻密な対策で気長に取り組む。依嘱された
メンバーは地域の現場から教育の実践現場から召集する。理念的意義づけ
は、その道の権威、専門家、識者から構成する。そうして政権の変動に左右さ
れずに位置づける等々である。・・・2007年を振り返ると際限なく<負の繰越
>が多かった。来年こそは、それ等を総括し全ての分野で、業界で、政界で、
「信」を回復し、<信>に象徴される2008年、平成二十年にしたいものであ
る。共に力強く確信を持って<希望の新年>を迎えましょう!・・・