世界一健康長寿のニライの風来坊

豊饒を齎す理想郷は海の彼方の蓬莱島!ニライの島夢郷!!その桃源郷を求めて南の風来坊は今日も迷走する。

稲盛和夫氏の哲学「人は何のために生きるのか」(7)

2005年06月07日 | Weblog
読解した断章の梗概を以下に連続して提示します。

第七章 「科学について」

現在のサイエンティスト達はダーウィンの進化論が正しいと考えている。それに対する氏の反論の例証として「昆虫の中に枯れ葉や枝そっくりに見える姿をしたものがある。突然変異で環境に適応して生き残ったもの、というが枯れ葉そっくりでなくてもいいではないのか、と思うのだが・・・」と疑問を呈した。先生方は論述する。「それは想像を絶する時間と空間を要して起こり得る」と確率論で結論を出している。氏の再反論「生命の危機に晒される中で天敵からの自己防衛を強く思念した「意識」がDNAの変異を起こしたのではないのか」と。・・・科学の進歩は先駆者の長年の思考の意識が働いた結果の産物ではないのかと。分子生物学者の中には自分の種を残したいという一心で生きている、という人もいる。つまり何かの衝撃によって突然変異の組み換えの偶然性だけで進化を説明する。氏の考えは外部の要因だけで突然変異するのではなく「意識体」の内部から影響を及ぼしているのだと持論を展開する。氏の他の例証、象の鼻が長いのは、「たまたま長くなった鼻を持った象が環境に適応して生き残った」と主張するのが進化論の立場。しからば、その地域に棲む他の動物が、みんな鼻が長いかといえば、そうではなく象だけである。鼻で草をつかんで口に運ぶ動作は不自由そうに見える。環境に適応したとは、とうてい思えない。「象は鼻が長くなりたいと思ったから」ではないのか、と氏は主張する。キリンの例証も挙げられて論証しておられる。人間の世界でも「こうしたい」、「ああ、したい」と意識しているから「向上」という変化が生まれる。人間の職業柄で顔つきが変わる例証も挙げられている。「意識」がDNAまで変える、というのが氏の持論である。つまり現代の科学が万能で、あらゆる事象事例を説明でき解決可能とは考えられない、とし「よき人間、よき世の中をつくっていくためには、どういう考え方をし、いかなる哲学を樹立したらよいか」が忘れられている、と指摘されている。当初、物質は原子が最小と考えられていたが現在では素粒子の一種の「クォーク」が最も小さい物質となっている。かかる事例事象の知見を得るにつけ科学万能を超えて「意識体」に、もっと眼を向けるべきではないのか、と指摘されておられる。・・・