秋田マニア愛好会 (秋田県が好きであり、川反を元気にする団体)

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浅虫温泉は厳しい状況

2016-07-29 04:58:27 | 日記
 青森市の東端に位置する浅虫温泉。かつては青森市の奥座敷としてたくさんの観光客でにぎわいを呈していた。しかし、現在ではその面影はほぼないといっていいだろう。

 青い森鉄道に浅虫温泉駅がある。かつてはJR東北線の時代には特急が停車していたが、現在では普通列車のみ(一部快速はある)。東北新幹線の新青森開業に伴い、特急列車は廃止されてしまい、東京方面から浅虫温泉へ鉄道で行く場合、大きく迂回する必要性が生じた。

 現在、浅虫地区の人口は2千人を切り、65歳以上の高齢化率は49%であるという。人口減少や少子高齢化が進み、今後ますます厳しさを増すことは確実である。

 経済の長引く低迷により、浅虫温泉での宿泊客数は落ち込んでいるようだ。廃業する宿泊施設もあり、入込観光客数は減少している。

 青森市の中心部や郊外には相次いでビジネスホテルが進出し、これが浅虫温泉と競合することとなった。さらに新幹線の開業により、日帰りや宿泊数が減少し、宿泊機会が減少することとなった。

 企業や官公庁の交際費や出張経費の縮減もあり、浅虫温泉から人を遠ざけることにつながった。

 観光名所がたくさん増加し、観光地間の競争が激化していることも影響している。浅虫温泉は新幹線駅であるJR新青森駅からは20キロほど離れていて、クルマで40分ほどかかり、とても近くに位置するとはいえないのである。

 浅虫温泉がかつての復活を遂げるには宿泊料金を手ごろに設定し、季節で変動する宿泊料金の幅を小さくし、利用しやすい環境を整備するべきだ。ビジネスホテル全盛の時代において、厳しい経営環境ではあるが、それ相応の経営努力をしないと共存共栄はできない時代となってきている。

 浅虫温泉は県内では知名度が高く、全県から比較的集まりやすい位置にある。これは大きな強みである。