秋田マニア愛好会 (秋田県が好きであり、川反を元気にする団体)

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青函連携には無理があり過ぎる

2016-05-20 04:59:55 | 日記
 3月26日に北海道新幹線・新青森-新函館北斗(北斗市)が開業した。開業から3日間だけは利用者数が好調であったものの、早くも厳しさが浮き彫りとなっている。

 青森県と函館市を中心とする道南地方では行政や経済界などで青函連携を模索する動きが出てきている。これにはかなりの疑問が残る。

 新青森-新函館北斗の距離は150キロあり、新幹線で1時間かかる。同区間の新幹線の本数は往復13本であり、運行本数は決して多くはない。また同区間の運賃は特急料金込みで片道7,200円位である。割引切符はあるものの、とても簡単には利用できる運賃ではない。往復すると1万円を超えることとなる。

 青森-函館を移動できる道路はなく、津軽海峡で隔てられている。クルマで移動できないということはそれだけ交流には限度があり、行き来しにくい。同区間を移動できる手段としてフェリーはあるものの、使い勝手が悪く、新幹線での移動がメインになる。

 北海道新幹線開業前でも青森市と函館市の連携はうまくはいってはいない。青森県側は県を含めた行政で対応しているが、道南側は北海道の出先機関である渡島総合振興局を含めた行政で対応しているのが実情である。行政の対応レベルに差がある。

 青森市、函館市ともに人口減少であり、高齢化が進んでいる。特に函館市の人口は最盛期より8万人減少し、26万人台となっている。主な産業は観光業くらいしかなく、新幹線延伸に期待をかけているのが実情である。かつて栄えた造船業や漁業は外国との競合や母船国主義の浸透などにより、低迷している。

 岡山市と高松市の瀬戸内連携、下関市と北九州市の関門連携とはかなり異なり、青函連携にはかなり違和感があるといわざるを得ない。2、3年もすれば、どのようになるのかがはっきりすることとなるだろう。