8時、起床。久しぶりの太陽。目玉焼き、トースト、紅茶の朝食。
一週間のごぶさたでした(本当は10日間だが、玉置宏さんへの哀悼の気持ちを込めて)
アマゾンで注文した坂本冬実のCDアルバム『Love Songs』が届く。紅白歌合戦で彼女が歌った「また君に恋してる」はあの日歌われた曲の中で一番よかった。ビリーバンバンの曲のカヴァーだが、丁寧に、情感を込めて歌って、彼女自身の歌にしていた。
♪いつか風が散らした花も 季節めぐり色をつけるよ
また君に恋している いままでよりも深く
まだ君を好きになれる 心から
先日、録画したままでしばらく放っておいたTVドラマ『そうか、もう君はいないのか』を観た。城山が妻を亡くしたときのことを書いた小説が原作で、田村正和と富司純子が夫婦役をしていた(回想の中で若い頃の二人を中村勘太郎と長澤まさみが演じていた)。家の中で、ふと妻の名前を呼んで、返事がなく、その静寂の中で、「そうか、もう君はいないのか」と呟くシーンは、妻に先立たれた男の深い孤独を表現して余すところがなかった。このドラマを観終わってから、元々好きだった「また君に恋してる」がいままでよりも深く好きになったのである。最近、気がつくと、この歌を口ずさんでいることがよくある。
午後、川崎のチネチッタに『ゴールデンスランバー』を観に行く。原作は2008年の本屋大賞を受賞した伊坂幸太郎の同名の小説で、私はすでに読んでいた。あの作品を2時間によくぞまとめたものだが、当然のことながら、切り捨てた部分もあり、そのため、(小説を読んでいない人には)説明不足の部分もあった。私の後ろのシートに座っていた男子高校生2人は、「悪者の正体はわからないままなの?」と感想を語っていた。そう、わからないままなんだよ。というか、主人公を罠にはめて無実の罪に陥れようとしていたのは特定の悪者というよりも、社会システムに内在する邪悪な力そのものだと考えた方がよくて(その方が不気味でしょ)、それに抵抗して主人公の逃亡をサポートするのがしっかりと制度化されたレジスタンスの組織ではなくて、信頼をベースにした人々のゆるいつながりであるというところが面白いわけよ、と心の中で講釈する。それにしても、最後、整形手術を受けた主人公役が『クライマーズ・ハイ』で堺雅人の同僚の新聞記者役だった滝藤賢一とは・・・。あの新聞記者は飛行機の墜落現場の惨状を見て精神に異常をきたして最後は交通事故で死んでしまうのである。そのイメージがあるので、整形手術を受けた主人公がこれからの新しい人生をちゃんと生きていけるのか、大丈夫なのか、と不安になってしまった。
夕食は、母と妻と三人で「梅Q」の釜飯。母は一人前は食べられないので、蟹釜飯と五目釜飯の2つをとって、サイドメニューで焼き鳥を注文した。それと茄子の浅漬けと味噌汁(とうふ、なめこ)。