OBERON 日記

1999年1月25日。パソコン通信から始まった公開日記。
できれば、死ぬまで続けたい・・・(爆)。

時間の値段

2011-10-12 22:05:55 | Weblog
お仕事はと聞かれると、いつもどう答えていいか分からないので、まぁ色々となんて答えちゃうんですが、時間がある時や、ちゃんと答えなきゃいけないときは、聞く方もウットオシイとは思うのですが、その色々を長々と説明します(^^;。

とね、色々の中の一つであるライターってところに、けっこう反応していただいたりして・・・スゴイですねぇ~なんて、社交辞令もプラスして言っていただくんですが・・・ほんと、まったくスゴクないわけです、ライターなんて。なんて言ったら語弊がありまくりですね・・・そう、決してライターが凄くないわけじゃないです、はい・・・ただ、わたしのしていることが、凄くない・・・経験もいらなきゃ、資格もいらない、ほんと誰だって出来ることしか、やっていないわけです、わたしに限って言うならばね(涙)。

けどね・・・それにしてもじゃないかい・・・って、思うことがあるんですよ。その、報酬の安さにね(爆)。

書かされるものが、クライアントにとって、完全に使い捨て文章なんだなってお仕事もあって・・・そういう場合は、その値段でも仕方ないかなって思うんですよ。少なくても、内容なんてどうでもいいですからって、態度をハッキリ表明しての依頼ですから、それで受けるか受けないかは、こちらの問題ですものね。

ただね・・・ものすごく質の高いものを求めながら、この報酬って、どういうつもりなのかなって、そう思うことも、少なくないわけですよ、ええ。

文章を書くお仕事って、基本的に原材料費がかからないでしょ・・・だから、内容の良し悪しと金額は関係ないって思うみたいなんですよね、依頼側は。実際、そういう精神論みたいなことを言う人もいますしね。

たしかに、良いものを書くために一番必要なのは、書くものの取り組み方、つまりは書くものの気持ちの持ちようっていう部分は大きいんですが、それともう一つ、時間が必要なんですよね。

下調べをする時間、プランを練ってそれを熟成させる時間、内容を確認して修正する時間・・・実際に書いている時間より、そういう時間が、とっても大切だと思うんですが、安価なお仕事の場合、それらの時間をカットするしかないわけです。実際に書くのに必要な時間のみでねどんどんと処理していかなければ、生活できるだけの報酬を確保できないですもん。

だからね・・・本気で、良いものを書かせたいと思うなら、書くために必要な時間を、たっぷりと買い取って欲しいと思うんですけど・・・実際には、報酬が安くても意欲でもって良いものを書け、それがプロだろって言われちゃいますね。

そうそう・・・最近、わたし、お仕事でフィクション、書き始めたじゃないですか。これも、かなり報酬は安いんですが・・・わたし、今のところ、あまり不満は持っていないんですよね。なぜなら、それは、わたしが自分の書くものに自信をもっていないからなんです。こんなのでいいですか?って、そう思いながら納品してますから、経験をつめて、わずかでも報酬がいただけるだけで嬉しいわけです。

つまりね・・・そういうことなんですよ。素人や素人に毛が生えた頃の人を使うなら、そこそこの報酬でもいいでしょう。けれど、プロの仕事を求めるなら、プロの報酬を支払うべしってことなんですよね。違いますか?

とね・・・すっかり愚痴になっちゃいましたが・・・本気で良いものを作りたいと思うなら、精神論じゃなく、作り手の生活を成り立たせないと駄目だと思うっていうのは、本気で思うことなのでありました。