キャベツ

分かっていたけど、分かってなかった。

なにがってダイエットである。糖尿病予備軍入りしてから数年経つ。やるべきことは分かっていた。とにかく体重を減らす、これに尽きる。

ウン、分かっている。分かっているけど、これが難しい。私は酒を飲んで憂さを晴らす習慣はない。しかし、美味しいもの、とりわけ甘いものを食べてストレスを解消する性癖がある。だから、なかなか体重が減らなかった。

ところが昨年夏以来、私は４回も入院している。だから痩せた。病院で出される食事って凄い。ただ、食べているだけで体重が減っていくのだ。これは、病院食のおかげだけでなく、循環器科の病棟だと勝手に抜け出せない、つまり売店などへ買い食いに行くことが出来ないことも大きい。

なにせ心臓モニターを付けられてしまっていたので、すぐに居場所がバレてしまう。二十代の長期入院時は脱走名人と謳われた私も、これにはお手上げであった。でも、おかげで体重は夢の６０キロ台後半に落ちた。目標体重まであのもう少しである。

ここで大いに油断した。体重を減らせることが分かってから、それまで我慢していた食欲が暴発した。おかげで６月の外来で医者に怒られた。いや、その検査結果の悪さに、私がビビった。

未だ怖くて体重計に乗る気が起きない。これは緊急事態である。

そこで私が採用したのが、キャベツ・ダイエットである。以前から食前にキャベツを食べるダイエット法のことは耳にしていた。多分、効果は期待できそうだとも思っていた。しかし、それほどキャベツ好きな訳ではないので、渋っていた。

しかし、この期に及んで渋っている場合ではない。とはいえ、同じものを食べ続けるのは大嫌いな私である。

１　キャベツを手で千切ってマヨネーズをちょっぴり付けて食べる。

２　キャベツの浅漬け。

３　フライパンにマヨネーズをクルッとたらしてキャベツを焼いて食べる。

４　定番のコールスロードレッシング。

５　そして酢キャベツである。塩もみしたキャベツをミツカン酢に付けて、蜂蜜を垂らして数時間で完成。

どれも簡単に出来るのがコツであり、順繰りにしてなるべく毎日食べるように努めている。ただし夕食時だけである。飽きっぽい私には、これが限界だ。でも、おかげで７月の外来では検査数値は大幅に改善した。体重も少し減った。やはりキャベツは役に立つ。

でも、本音を云えば、やはり飽きる。もう少しレパートリーを増やしたいものだ。そうすれば、一度は目前にした目標体重達成も夢ではないはず。体中ボロボロの私だが、可能な限り元気で楽しく、美味しく生きたいので、もう少し頑張ります。