自業自得

やっちまったよ。

今現在、私の悩みは右の中指が痛くてたまらないことだ。なにが困るって、ＰＣのキーボードの入力が辛い。人差し指と中指は入力時の主力である。その中指が痛いので、入力の速度がどうしても遅くなる。

なんで痛いのか。

実は噛んじまった。いや、犬でも猫でもない。自分で噛んでしまったのだ。私は日ごろから柔らかいものばかり食べるのは良くないと考えている。多少、硬くて噛み応えがあるようなものも食べないと、歯が衰えるし、噛む力も落ちると思っている。

晩年をギランバレー症候群で苦しんだ母は、柔らかい食材ばかり与えられていたため、次第に喋れなくなってきたことが忘れられない。喋れないと意思表示が難しくなり、結果的に外に対する関心が薄れ、リハビリにも力が入っていなかった。

これが寿命を縮めたと私は考えていた。だから私は敢えて少し硬い食材や、良く噛まないといけない食材を日々の食生活に取り入れるように努めている。

自慢じゃないが私の歯は鋭い。かなり堅い肉でも噛み切れるし、それが災いして自分の舌を噛んで出血することも珍しくない。だから一応気を付けるようにはしていた。その日は自宅でネットの動画を見ながら、築地の乾物屋で入手した利尻の乾燥昆布を齧っていた。これは噛めば噛むほどに旨味がでる逸品である。

ただ偶に繊維が歯の間に挟まるのが難点。普段はデンタルフロスや歯間ブラシで取り除くのだが、繊維が飛び出ていたので、指で挟んで取ろうとしたのが運の尽き。昆布の繊維を引っ張り抜く時に、無意識に指をかんでしまったのだ。

で、血がボタボタと垂れるほどの出血。ただでさえ血をサラサラにする薬を服用している私である。血がなかなか止まらないだけでなく、傷口も深く３０分以上止血のために押さえつける必要があった。

これで病院に行くのも間抜けな話なので我慢した。多分縫合されたと思うが、手術嫌いの臆病者なので我慢することにした。おかげで治るのに時間がかかったようだ。あぁ馬鹿らしい。我ながら自分の間抜けさに腹が立つ。

ちなみに利き腕である右手の中指なので、ＰＣの入力が遅くなるほどに痛い。困ったものだ。