ヌマンタの書斎

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分かっちゃいない

2024-01-09 09:09:51 | 社会・政治・一般

昨年末のことだが、東京は武蔵野市の市長選挙が行われた。

当時は自民党安倍派の資金疑惑で大騒ぎであったから、当然に野党側候補者が勝つと思われた。しかし、結果は自公推薦の候補者が僅差で勝利しての当選であった。

勝てるはずだと確信していた野党陣営はもちろん反自公政権のマスコミ様も黙り込んだ。分かっちゃいないというか、分かりたくないのだろう。

元々、任期中途で資料の座を降りた松下・前武蔵野市長は典型的な日本型リベラルであり、外国人の参政権を求めたり、LGBTや同性婚への公的な支援に熱心な人であった。如何に革新層が多いとされる武蔵野市でも反発は少なくなく、それゆえに菅直人の引退後の後釜として国政を狙っての市長退任を苦々しく思っていた有権者は少なくない。

それでも自民党の資金疑惑で揺れる最中での選挙なので、松下の後を受ける女性市長候補者の勝利は動かないと予測していた。それだけに衝撃は大きかったようで、準備期間が足りなかったなどと云い訳している。でも、それならば自公推薦の市長候補者も同じこと。

要は市長としての義務を放棄しての国政鞍替えに有権者が反発したってことだと思う。実際、両者の得票差は3桁だから僅差であり、自公への逆風があったのも確かだろう。しかし根本的には過去を顧みない独善性があったと思う。

北海道は旭川市での女子高生の虐め凍死事件の時もそうであった。未だ解決をみない壮絶な虐め事件だが、革新系が圧倒的に強かった旭川市は、この事件を封印しようと画策していた。行政だけでなく地元マスコミも黙殺しようとしたが、ネット社会ではあまりにひどいと情報が拡散して、遂に虐め凍死事件として世に知られてしまった。

その後も当の学校長を教育委員会へ入れたり、いじめ調査委員会にいじめ関係者の知己を送り込んだりして事件の封じ込みをやろうとして、遂に文部省からも苦情が出る始末。そんな最中、当の市長は国政への鞍替えを図り市長を辞任。

旭川は安倍政権への批判票が多い地域ではあるが、さすがにこの鞍替えは喜ばれず、国政選挙は落選であった。同時に旭川市長選挙は予想を覆して自公推薦の保守派の市長が初当選となっている。ほんの数年前のことであるが、同じ構造で武蔵野市の市長辞任と国政への鞍替(まだ国政選挙はないが)えと、後継市長の落選となっている。如何に野党陣営が過去の失敗を反省していないかを証明している。

ちなみに武蔵野市の市議選挙では、菅直人・元首相の息子が初当選を果たしている。あれだけ二世政治家を批判していた菅直人であるが、自身の過去の発言は忘れ去っているようである。まったく過去の反省をしないことは、まるで革新陣営の遺伝子であるかの如きである。

正直、今の自公政権には辟易しているが、この調子では野党に政権を委ねることなんて出来ませんね。


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