本心を偽るのは辛い。
今だから白状するが、この漫画を週刊少年チャンピオンで読んでいた頃は、それほど面白いとは思っていなかった。しかし、小学校のクラスでは人気の漫画であった。
有名な「死刑!」や「八丈島のキョン!」などの科白に、みんなで馬鹿笑いしていた。私ももちろん、その輪に加わっていた。内心の疑問なんて、口に出せるわけがなかった。
あれから30年あまり。久々に読んでみて、少し面白さが分った気がする。戦後のギャグ漫画の主流をなしていた赤塚系のギャグ漫画から大いに逸脱したものであることが、斬新な笑いを引き出したのだと思う。
こうして読んでみると、この漫画が筒井康隆の影響を強く受けていることが感じられる。だからこそ、革新的な印象が強かったのだと、今にして思う。
またスケベネタというか、微妙にHな場面をはめ込むことで、従来のギャク漫画の枠を超えたと評しても間違いではない。おそらくは、この漫画、成人もしくは青年の読者を前提にしたものだったのかもしれない。
しかし、掲載されたのは少年誌であるチャンピオンだった。子供相手である以上、抑制せねばならぬ苦しさもあったのだろう。おかしなことに、当時の子供たちは、その部分を微妙に感じ取り、そこを笑い飛ばすことで楽しんでいたと思う。
ただ、作者は辛かったのだろう。回を進めるごとに、マンネリを打破するための新機軸を打ち出すが、それが空回りしていることに気がつかざるえない。
やはりギャグ漫画家は長続きしない。山上たつひこは、いつしか漫画界を去り、小説の世界へと転進を目指した。私が山上氏に筒井康隆の影響を強く感じざる得ないのは、その当時の文章が亜流の筒井康隆に堕していたからだ。
近年、山上氏は再び漫画の世界に戻ってきている。大人になったこまわり君を描いていると聞いたことがある。はたして読むべきか、否か。私は迷っている。
子供の頃の無理に楽しんだ、楽しんでいるふりをした苦しさを忘れられないからだ。もう少し時間が欲しい。そうしたら、迷い彷徨い再び戻ってきた山上ギャグを賞味するからさ。
今だから白状するが、この漫画を週刊少年チャンピオンで読んでいた頃は、それほど面白いとは思っていなかった。しかし、小学校のクラスでは人気の漫画であった。
有名な「死刑!」や「八丈島のキョン!」などの科白に、みんなで馬鹿笑いしていた。私ももちろん、その輪に加わっていた。内心の疑問なんて、口に出せるわけがなかった。
あれから30年あまり。久々に読んでみて、少し面白さが分った気がする。戦後のギャグ漫画の主流をなしていた赤塚系のギャグ漫画から大いに逸脱したものであることが、斬新な笑いを引き出したのだと思う。
こうして読んでみると、この漫画が筒井康隆の影響を強く受けていることが感じられる。だからこそ、革新的な印象が強かったのだと、今にして思う。
またスケベネタというか、微妙にHな場面をはめ込むことで、従来のギャク漫画の枠を超えたと評しても間違いではない。おそらくは、この漫画、成人もしくは青年の読者を前提にしたものだったのかもしれない。
しかし、掲載されたのは少年誌であるチャンピオンだった。子供相手である以上、抑制せねばならぬ苦しさもあったのだろう。おかしなことに、当時の子供たちは、その部分を微妙に感じ取り、そこを笑い飛ばすことで楽しんでいたと思う。
ただ、作者は辛かったのだろう。回を進めるごとに、マンネリを打破するための新機軸を打ち出すが、それが空回りしていることに気がつかざるえない。
やはりギャグ漫画家は長続きしない。山上たつひこは、いつしか漫画界を去り、小説の世界へと転進を目指した。私が山上氏に筒井康隆の影響を強く感じざる得ないのは、その当時の文章が亜流の筒井康隆に堕していたからだ。
近年、山上氏は再び漫画の世界に戻ってきている。大人になったこまわり君を描いていると聞いたことがある。はたして読むべきか、否か。私は迷っている。
子供の頃の無理に楽しんだ、楽しんでいるふりをした苦しさを忘れられないからだ。もう少し時間が欲しい。そうしたら、迷い彷徨い再び戻ってきた山上ギャグを賞味するからさ。
私、「がきデカ」が連載されてた頃、ちょうどチャンピオン毎週読んでたんですよね~。
でも実は私もこのマンガあんまり好きじゃないです。大人気ギャグマンガだと、あと「マカロニほうれん荘」とか「パタリロ」も苦手。コメディは、感性があわないと難しいですよね。
大人になったこまわり君、私は読みたくないな~。やっぱ警察官になったのかしらね?
う~ん、このマンガは苦手でした。下ネタで拒絶しました。
ギャグマンガは作者が自分を擦り減らしていくのがわかるので辛いです。
山上たつひこは元々ギャグ漫画家ではなく、シリアスな物語を青年誌に描いていました。「光る風」で右翼団体から敵視され大変な思いをしたようです。それに懲りたのか突然ギャグ漫画を描きだしました。有名なのが「喜劇新思想体系」。これ、やっぱり青年誌に連載された作品で、すげぇ酷い、けど面白い。「がきデカ」その後の作品。「喜劇新思想体系の子供版」とファンからは言われています。こまわり君達の通う小学校の名前は「逆向小学校」。「喜劇新思想体系」の主人公の名前からきています。めぐみちゃんとおねえさんの志麻さんは「喜劇新思想体系」に登場していたキャラクターです。
新しい作品は私も知りませんが「喜劇新思想体系」はちょっとお薦めかも。。でも私の人間性疑われちゃうかも。。
成人こまわり君、やっぱり読む気が起きません。少し気にはなるのですがね。
「喜劇新思想体系」も「光る風」も読んでいます。この画風こそが、山上氏本来の漫画である気がします。最近ですと「能登半島、白クマの恨みの張り手」とかが近いですね。筒井康隆の匂いが濃厚なので、あれが好きな人には魅惑的な漫画なのだと思います。
私はヌマンタさんの逆で、標題作の他にも少年誌、青年誌問わずに作品を読んでおり、しかも割合に好きなのです。
しかし、この作家は私にとって永久のA級戦犯なのです。言うもでもなく、
「光る風」
であります。
こいつはシリアスな日本の再軍国化を題材とした近未来SFであり、実に巧妙なプロパガンダでした。
南京虐殺と称されているもの。
従軍慰安婦とされているもの。
まー様々な検証すらされていないネタを事実として押しつけ、自虐史感を洗脳してくれたこと。
この作品の挫折がギャグに走らせたのてあろうことは予想がつきますが、同情しませんな。
結局は冷戦崩壊を直視しなかった連中の一人なのでしょう。
「光る風」の方向を維持し続けることも出来ず、ギャグ漫画にも限界を感じ、小説にも燃焼しきれなかった模索の人。それでいて反日自虐史観からまだ脱しきれない人。
あんがい、周囲を見渡すとけっこう居ると思います。