ヌマンタの書斎

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非核化の夢

2017-04-27 12:16:00 | 社会・政治・一般

核兵器を保有した国で、核兵器を放棄した国はない。

ある意味、当たり前だと思う。

核兵器が開発されて以来、核兵器保有国が侵他国から侵略されたことは、ほとんどない。インドとパキスタンの紛争は微妙だが、どちらも核兵器を使うそぶりさえ、みせなかった。またイスラエルについては、何時の段階で実用的な核兵器を保有していたのかが、不明なので、一概には云えない。

それでも、核兵器が国家防衛に極めて有効なのは、確かだと思う。このことが分からない、もしくは分かりたくないのは、唯一の被爆国である日本の脳内お花畑平和原理主義者だけだと思う。

だから、北コリアの刈り上げデブが、国民を犠牲にして開発した核兵器の保有に拘るのも、ある意味当然だと思う。そして、周辺国から如何に圧力を受けようと、核兵器を放棄することはあり得ない。

基本、国家は自らの生存を第一目標とする。経済的幸せよりも、自国の安全が第一だ。だから、アメリカやシナ、ロシアはもちろん、国際社会がいくら非核化を口にしようと、北コリアが核兵器を放棄することはない。ある訳ない。

また、アメリカもロシアも実際に軍を半島に送り込む気はない。半島を将来の自国領だと考えるシナぐらいだろう、実際に攻め込むとしたら。でも、シナも攻め込まないと思う。

実は核兵器という奴は金食い虫だ。開発は出来ても、核兵器を維持管理するのが大変だ。核分裂物質は半減期などがあり、わりと不安定な物質である。だから、ある程度の核爆発実験は欠かせない。

アメリカなどは、スーパーコンピューターなどを駆使して、実際の実験抜きでも管理可能らしい。それでも、規模の小さな実験をしている。ロシアやシナも同様である。

北コリアは世界最貧国の一つであり、この先数十年にわたり、核兵器を維持管理していくのは、大変な経済的負担である。あの国の経済規模で、それをやれば民政部門に回す金が不足することは自明の理である。

北コリアは今後ますます貧しくなり、外貨を稼ぐために武器と麻薬の輸出に傾唐キるようになると思う。そして稼いだ外貨は核兵器の開発維持と、特権階級の贅沢を支えるために費消されていく。

つまり、北の国民の大半は貧困に喘ぐこととなる。そして、その不満が特権階級に向かないよう、国内は常に臨戦態勢でなければならない。その為にも、核兵器は絶対必要だ。国際社会からの敵視こそが、国内の体制を維持する秘訣なのだから。

非核化は夢のまた夢であり、実現することはありえない。

でも、日本国内の反戦平和原理主義者たちは、相変わらず核放棄を訴えるのだろう。彼らは現実をみず、実際の平和には興味なく、ただただ、脳内お花畑で平和の舞に酔い痴れているのだろうな。

理屈の上では、北コリアが戦争を始めることはありえない。しかし、必ずしも道理通りに動くとは限らないのが人間だ。核兵器の搭載は分からないが、現実に日本の防衛上の危機があるのに、その現実を直視しない日本の政治って、どうなのかと思います。

いくらアメリカの軍事的従属下にあるからといって、せめて有事法制を整備し、諜報体勢を強化するぐらい、やって欲しいものだ。せっかくの好機だったのですがね。

コメント (3)
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