ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

テッド2

2015-09-08 12:07:00 | 映画

一番簡単に笑いをとれるのは、やはり下ネタなのは世界共通らしい。

ただし、下ネタはもろ刃の剣で、使い方次第で爆笑もとれるが、軽蔑されることも少なくない。だから、案外と映画には向かない。誰が見に来るかのターゲットを絞りづらいし、好意的な評価を得るのは難しい。

その意味で、映画「テッド」がヒットしたのは驚きであると同時に、不思議にさえ思った。不思議だったのは、倫理観に厳しいアメリカで、この映画が作られたからであり、驚いたのは予想外の大ヒットであったからだ。

アメリカという国は、自由の国と称されるが、案外と倫理観に厳しい。本質的には、キリスト教原理主義の国でもある。性に関する無意識の倫理観の厳しさは、日本人が思う以上に厳格でさえある。

むしろ日本の方が、性に関してははるかに大らかな、あるいはいい加減な部分が多い。性に関する本質的な考察を避け、陰毛が見えるから、局部が見えるから卑猥であると、馬鹿みたいな規制をしてきた。

その癖、公の席でさえ卑猥な発言をすることを容認するような無節操なところがある。とりわけ、酒が入れば、暴言セクハラなんでもありとなる。決して褒められたものじゃない。今後、少子化に伴い外国人が同席する機会が、国内において公私ともに増えることを考えると、今から頭が痛い問題だ。

ところで、この「テッド」は世界各国でヒットした。もちろん、ほとんどの国で年齢規制が設けられた。日本でも当然R指定ではあるが、このヒットに映画会社は黙っていられず、性的な表現を編集して抑制した映画を再作成し、日本でもR16がR12まで引き下げられたほどである。

ちなみに、思春期の少年たちはこの映画にかなりの関心を示し、年齢を偽って鑑賞する例が続発したことは、知る人ぞ知る事実である。今年中学生になった知人の子供とその友人たちに感想を聞いてみたら、「ま、たしかに規制は必要だけど、どってことないよ」と生意気言っていた。

そして続編が必ず作られるはずだから、その時は堂々観に行きたいとも言っていた。皆、一様にニヤニヤしながらも、映画をとても楽しんでいたように思えた。少なくても、この「テッド」を見て欲情をあふれんばかりに掻き立てられた子供はいないように思えた。

そんな訳で、この続編である「テッド2」が上映された途端、件の中坊の子供たちから連れて行ってくれとせがまれた。普通なら断るのだが、この映画に関しては構わないと思う。

子供たちの感想?映画を観終わった後で、トイレで訊いてみたら、小学生には拙いと思うぜとのこと。でも、当人たちは、顔からニヤニヤ笑いが消せないでいた。存分に楽しんだようである。

もちろん、大人の私もニヤニヤと楽しんだことは自白せねばなるまい。だって、面白いんだもの。

コメント (2)
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