時々、キモノでお出かけ♪

かつて二日に一回キモノを着ていた主婦の、今となっては備忘録と化しているブログです。

3年生読み聞かせ☆『いるのいないの』『ピアノはっぴょうかい』

2012-06-12 11:30:02 | 読み聞かせ
☆昨日の3年生読み聞かせ☆

『ぴあのはっぴょうかい』(みやこしあきこ、ブロンズ新社)

『もりのおくのおちゃかいへ』で今春、第17回日本絵本賞大賞を受賞されたみやこしさんの最新作。
出番を控えた女の子のドキドキ感。
ピアノを習っている子なら誰しも共感するだろう。
女の子のキラキラしたまなざしに反して、活発な男の子にはちょっと不向きかもしれない。
(「つまらんー」と小さな声)
気持ちはわかるけど、君も学習発表会の前には緊張するやろ~
できるだけ男女共通で楽しめる絵本を用意しているが、たまには、ってことで。


『いるのいないの』(京極夏彦・町田尚子、岩崎書店)

話題の怪談えほんシリーズ3巻目。
無駄のない短い文章。
京極氏の小説は読んだことがないのだが、さすがとしかいいようがない。
そして、町田さんの絵がとにかく秀逸!!
顔の見えないおばあちゃん。
やたら多いネコ。
庭に何気なくかけてあるゴム手袋の不気味さ。
洗面所のヤモリ。
障子にうつるバケ猫のような影。
暗い家のヒンヤリ感とジワジワくる恐ろしさが伝わってくる。

大人に見せると、ラストの「いるからね」のページで皆必ず「ひいっっ」と息をのむ。
さて、子供たちの反応は。

表紙でまず、
「幽霊だ」「ユウレイの本だ」「きっとユウレイがでてくる」
『いるのいないの』の題字で、瞬時に怪談だと察知。
ものすごくうれしそう(笑)。

静かに、くいいるように絵を見ている。
洗面所のシーンで
「あ、ヤモリだ」
と一声(細かいところまでよく見ている)。
ラストで声はあげず。
本をとじると、
「怖かった~」「怖っ」「怖~」
堪能した、というような声があがる。

「こんな怖いのを読むと子供がトラウマになりそう」「ワタシは自分が怖くて読めない」
周囲では否定的意見しか出なかったけれど、子供は大人が思うよりタフだと信じて、読んでみた。
大丈夫♪
イケます。
むしろ、「古い家には何かいる」というこの空気を伝えるべきじゃないかと思う。
大人はいろいろな思いが入り込むので、より怖く感じるのだろう。
古い家にひそむ何者かが、『隣のトトロ』のマックロクロスケならOKなんやろうけどね(笑)。

絶対に怖そうな声色は使わず、ゆっくりと読む。
「みなければいないのとおなじ」と淡々としているおばあちゃんの気持ちで。
ラスト3行は特に、どう読むべきか、30回ぐらい練習しましたワ。

見返し部分が障子。これもステキです。