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災害時対応で分かる大学の質

2018年10月02日 | 日々の雑感
災害時対応で分かる大学の質

今年は日本大学アメリカンフットボール部の部員による悪質タックル問題やチアリーダー部の女性部員への指導者のパワハラ問題などで、危機管理学部を持っている日大に危機管理能力がまったくないことが全国的に知れ渡った。

地震や巨大台風などの自然災害が頻発する昨今では、大学がそれに対してどれだけ学生などの関係者ファーストの立場から災害時対応をしているかで、その大学の品格というか、質が露呈してしまうことがある。

いくら平時にご立派なことをネット上で広報していても、いざという時に上記のような対応ができないようでは、まったく意味がない。というよりもそれこそがその大学の本当の質のような気がする。

9月30日(日)に日本を台風24号が縦断していった。私が住む大阪も、前回の21号と同じように、直撃していった。幸い通過が日曜日だったこともあって、授業などには差し障りはないように思えたのだが、念のために月曜日の午前中を休講にした大学もけっこうあった。問題はその連絡である。

私が月曜日に授業を持っている大阪のK大学(関西の大規模大学)は、台風の時の内規があって、暴風警報や電車停止が午前6時以降までに解除されれば全日授業、午前10時までに解除されれば午後から授業というような、ごく一般的な内規がある。

これまでだって台風は何度も大阪にやってきているので、ずっとこれにもとづいて運営されてきた。それで私は日曜日の昼過ぎに大学のホームページの一番大事なところ(赤い表示のある「重要情報」というところに、この内規が掲示してあったので、それを確認した。

とすれば、今後私が注視すべきは大阪の暴風警報と電車の運行状況である。それで天気情報のサイトと交通情報のサイトでこれを定期的に見ていた。台風が大阪を通過したのは夜の9時位だったので、とりあえず、日曜日はまた警報が出ていることを確認して、寝た。

翌朝、5時位に起きて、同じサイトを確認すると、警報は解除され、阪急電車なども運行している。よし、これなら今日は一限目から授業があるということで、準備をして9時前には大学に到着。

すると午前中の授業は休講ですという張り紙。エエー!!うそー!私の後からも続々と先生たち(みんな非常勤講師)が到着して、同じ反応。聞けば、名古屋から来たという教員もいて、うそー!を連発。

聞けば、午前中休講は、日曜日の午後5時に決まって、ホームページに掲載されたらしい。しかし家に帰ってから確認したが、赤い表示で書かれた「重要情報」が一番目立つし、そこに掲示されているのは通常の内規だ。休講の情報は普通の「お知らせ」にあるだけ。

本来の規定からすれば、私が上に書いたように、月曜日は全日授業である。それを変えて、午前中休講という措置を特別に取ったのこと自体は何も問題ない。問題なのは、その変更措置を全員に知らせるために何をしたのかということだ。今日はメールという便利なものがあるのだから、それで一斉メールで周知すればいい。

連絡がなかったために、知らずにやってきた、ある教員は、自分の専任校では、昨日休講を決めて、関係者全員に一斉メールを送ったと言っていた。このK大では、なぜそれができないのか?ホームページの、目立たないところに掲示して、周知したとは、非常勤講師軽視、学生軽視と批判されても仕方がないだろう。

何も知らないで出てきたのは非常勤講師や学生ばかり。しかも安全確認の必要性のために休講といいながら、外回りで働く下請けの清掃の人たちは、9時前から普通に働いている。事務室も職員は9時前から来ている。図書館は休館。この対応のちぐはぐさは何なのだろうか?なんのための「内規」?



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