読書な日々

読書をはじめとする日々の雑感

『はじめてのジャズ』

2014年03月08日 | ジャズ
内藤遊人『はじめてのジャズ』(講談社現代新書863、1987年)

ジャズの歴史をまったく知らない。なんとなくセントルイスが発祥の地で、黒人のソウル音楽だみたいなことしかイメージ出来ないので、この本を読んでみたが、ごくごく簡単な概略ではあるが、ざっとつかめたような気がする。

ルイ・アームストロングだとかデューク・エリントンといった、ジャズを聞く前から私のようなものでも知っていた人たちが、いわゆるモダンジャズの先駆者たちであって、エリントンの「A列車で行こう」なんて、今でも演奏されたりするし、マイルス・デイヴィスって、決して古びていないということが分かった。もう現代のジャズって、私なんかの理解できない世界に行ってしまっているのかと思っていたが、もちろん新しい試みはつねに行われているにしても、上に挙げたような人たちも決して古びていないということらしい。

この本は、最初にジャズのジャイアンツということで10人のジャズ奏者を挙げて、人となりを解説している。上の三人の他にチャーリー・パーカーやジョン・コルトレーンなんかは名前だけでも知っていたが、その他にセロニアス・モンクとかチャールス・ミンガスやソニー・ロリンズなんかも書かれている。

その後、ジャズの生誕の地、ニューオーリンズやシカゴからカンザスシティへと移って行き、最後にニューヨークでビ・バップが始まるということらしい。それが1940年代のことだ。ビ・バップはコード進行だけ決めて、自由に即興演奏をする手法をとるジャズの方法だ。(ビ・バップといえば、今で活躍中の仲村トオルが主演の「ビー・バップ・ハイスクール」が思い浮かぶが、どういう関係があるんだろうと、ちょっと不思議だが、たぶん関係ないのだろうね。)

このあたりからマイルス・デイヴィスの活躍が始まり、1960年代のモード・ジャズの始まりということになる。やっぱり私はモード・ジャズが一番好きかな、今のところは。

その後、フュージョンと言われるような、他のジャンルとの混合が進む1970年代から80年代。マイルス・デイヴィスがエレクトリック楽器を導入した『ビッチェズ・ブリュー』なんかがその始まりだが、あまり好きになれない。

この本の最後には「聴いておきたい名盤50」があるので、これを参考にいろいろ聴いてみたい。

ごく簡単な歴史を知る上では、いい本だと思う。

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