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仏教ライフを考える西原祐治のブログです

「当たり前」を疑う100の方法②

2024年07月13日 | 日記
『「当たり前」を疑う100の方法 イノベーションが生まれる哲学思考』(幻冬舎新書・2024/3/27・小川仁志著)、あとがきから転載します。

疑いは終わりではなく始まり
 疑うための方法、ご理解いただけましたでしょうか? 最後に、疑った後の哲学思考のプロセスについて少し触れておきたいと思います。哲学を使って当たり前を疑えば、これまでとは違うものの見方ができますし、新しいものが見えてくることと思います。
 ただその後、具体的に新しい考え方ややり方を生み出すためには、さらに積極的に哲学思考を続ける必要があります。というのも、疑うことは哲学思考のプロセスの終わりではなく始まりだからです。
 哲学的に考えるためには、疑った後、ずゃあどのようなとらえ方ができるのか、より積極的に視点を変えていかなければなりません。一面的なものの見方、つまり思い込みを疑い、それ以外の見方を模索する。そういうステップが求められるのです。
 そのうえズ再度まとめ直し、新しい答えを導き出します。これが哲学思考のプロセスにほかなりません。だから私は、・疑う・視点を変える・再構成するという3つのステップをセットにして、哲学思考として世に広めているのです。
 本書ではそんな哲学思考の一番大事な入り囗の部分について、様々な切り囗を紹介したわけです。何しろ、疑わないことには哲学思考は始まりませんから。しかもこの営みはAIにはできません。本文でも紹介したドイツの気鋭の哲学者マルクス・ガブリエルの表現を借りるなら、「課題を発見するのは人間、課題を解決するのがAI」なのです。
 当たり前が何なのかわからないAIには、そもそも当たり前を疑うことができないということです。その意味でも、疑うというこの最初のステップを私たち人間が十分にマスターすることが、いかに重要かがわかると思います。(以上)
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