昨年の3月ごろ、豊田市旭地区に住む知人の家で、醤油つくりをはじめました(コチラ→)。数ヶ月暗いところに樽をおき、しばしば天地返しをし、梅雨が明けたころ、日の当たる場所に移動。そして半年後、発酵が完了しました。ほとんど知人の手で仕事はすすみ、私たちは、最初の天地返しとそのあとの様子見にお邪魔しただけでしたが、ことは順調に運んだようです。
そして、2月下旬、最後の仕事である絞りの日が来ました。月半ばに降った大雪がまだ残っていましたが、日差しはなんとなく春めいた一日でした。
下の写真が、1年寝かせた醤油のもと。1年前に比べると、よくなじんだ味になっています。
絞りの作業は、長野県に住むなかやさんが自作の道具をもってきて、進めて下さいます。これは、醤油を絞るための袋。ポリプロピレンなのだそうですが、立派に醤油染めになっています。いい色。
なかやさんがなさっている作業は、醤油のもとに沸騰した湯を入れてかき混ぜているところ。水をどれくらい入れるかは、勘だそう。できぐあいによって変ります。
木製の道具が醤油絞りになくてはならないもの。昔は、このあたりにも、醤油絞り屋さんがきて、各家で作っておいた醤油のもとを絞ってもらったものだ、と、近所の方がおっしゃっていました。
袋に醤油のもとをいれているところ。
下のほうに沈んでいる茶色のものが、袋。重ねていきます。
上から重石をかけてしばらくすると、反対側から液体が出てきました。これが醤油です。なめてみました。かなりしょっぱいけれど、立派にお醤油です。
この日、参加した友人の子供たちは、出てくる醤油をなめつづけました。おいしかったらしい。
つきたてのもちやゆでたてのうどんに、できたての醤油をつけて試食。生醤油だからか、まだ若い感じはしますが、おいしい。なにより、本職しかできないとおもっていた醤油が素人の手でできあがったことに、感動しました。
この日は、昼食後、薪で火を熾しながら、醤油の加熱作業をしたのですが、私は中座したので、残念ながらこちらの作業は見学できませんでした。
火を入れる前の醤油がこちら。生醤油です。色はずいぶん薄いので、淡口醤油なのかしら。全体をかき回す前に掬ってもらってきたものなので、深みに欠けますが、フルーティーです。
醤油は、加熱したあともどんどん発酵をつづけるそうです。だから、一升瓶にふたはしないで、和紙をかぶせ、紐で縛りました。
こちらはあとで届けてもらった醤油の絞り粕。水を入れてどろどろにし、野菜や豆腐、魚などを漬けるとおいしいそう。友人は、このカスを乾煎りし、コンブなどを炒ったなかにいれて味付けしてふりかけにしました。わたしはまだ何にも使っていないのですが、とりあえず、薪ストーブの上で、乾燥させておこうかな、とおもっています。
ところで、なかやさんの話では、私達が携わったこの醤油の醸造の仕方は、一般の醤油屋さんの作業からみると、かなり革新的な方法なのだとか。
「普通は湿度のあるところで、よくかき混ぜ続けて保管します。でも、北信州の萩原忠重さんという方は、「①温度を上げる。②あまりかき混ぜない。③日の当たるところに放置する」という画期的な方法を発案しました。今の社会は、生産者と消費者がはっきり分かれているのが当たり前みたいになっていますが、醤油作りでも、生産者=消費者になれるんだ、ということを実感してほしい」と、なかやさん。なかやさんは、信州の山里で自給的生活を実践しておられる方です。
おっしゃるとおり、醤油製造でも、ほとんどの工程を自分の手でこなすことができると知るのは、とても満ちたりた気分のするものです。
家で消費する醤油をすべて作るのは大変ですが、ごく一部でも自分達の手で作るという仕事を続けられたら、うれしいことだな、とおもいます。まだ今年からは無理かもしれませんが、今後は、稲武の友人達と樽を持つことができたら便利だし、しょっちゅう醸造の成り行きを見ることができるので、そうしたいとねがっています。
なお、この醤油作りについては、岐阜県中津川市加子母にあるもりの家を主宰している森本さんのブログに、くわしく書かれています(コチラ→)。
そして、2月下旬、最後の仕事である絞りの日が来ました。月半ばに降った大雪がまだ残っていましたが、日差しはなんとなく春めいた一日でした。
下の写真が、1年寝かせた醤油のもと。1年前に比べると、よくなじんだ味になっています。
絞りの作業は、長野県に住むなかやさんが自作の道具をもってきて、進めて下さいます。これは、醤油を絞るための袋。ポリプロピレンなのだそうですが、立派に醤油染めになっています。いい色。
なかやさんがなさっている作業は、醤油のもとに沸騰した湯を入れてかき混ぜているところ。水をどれくらい入れるかは、勘だそう。できぐあいによって変ります。
木製の道具が醤油絞りになくてはならないもの。昔は、このあたりにも、醤油絞り屋さんがきて、各家で作っておいた醤油のもとを絞ってもらったものだ、と、近所の方がおっしゃっていました。
袋に醤油のもとをいれているところ。
下のほうに沈んでいる茶色のものが、袋。重ねていきます。
上から重石をかけてしばらくすると、反対側から液体が出てきました。これが醤油です。なめてみました。かなりしょっぱいけれど、立派にお醤油です。
この日、参加した友人の子供たちは、出てくる醤油をなめつづけました。おいしかったらしい。
つきたてのもちやゆでたてのうどんに、できたての醤油をつけて試食。生醤油だからか、まだ若い感じはしますが、おいしい。なにより、本職しかできないとおもっていた醤油が素人の手でできあがったことに、感動しました。
この日は、昼食後、薪で火を熾しながら、醤油の加熱作業をしたのですが、私は中座したので、残念ながらこちらの作業は見学できませんでした。
火を入れる前の醤油がこちら。生醤油です。色はずいぶん薄いので、淡口醤油なのかしら。全体をかき回す前に掬ってもらってきたものなので、深みに欠けますが、フルーティーです。
醤油は、加熱したあともどんどん発酵をつづけるそうです。だから、一升瓶にふたはしないで、和紙をかぶせ、紐で縛りました。
こちらはあとで届けてもらった醤油の絞り粕。水を入れてどろどろにし、野菜や豆腐、魚などを漬けるとおいしいそう。友人は、このカスを乾煎りし、コンブなどを炒ったなかにいれて味付けしてふりかけにしました。わたしはまだ何にも使っていないのですが、とりあえず、薪ストーブの上で、乾燥させておこうかな、とおもっています。
ところで、なかやさんの話では、私達が携わったこの醤油の醸造の仕方は、一般の醤油屋さんの作業からみると、かなり革新的な方法なのだとか。
「普通は湿度のあるところで、よくかき混ぜ続けて保管します。でも、北信州の萩原忠重さんという方は、「①温度を上げる。②あまりかき混ぜない。③日の当たるところに放置する」という画期的な方法を発案しました。今の社会は、生産者と消費者がはっきり分かれているのが当たり前みたいになっていますが、醤油作りでも、生産者=消費者になれるんだ、ということを実感してほしい」と、なかやさん。なかやさんは、信州の山里で自給的生活を実践しておられる方です。
おっしゃるとおり、醤油製造でも、ほとんどの工程を自分の手でこなすことができると知るのは、とても満ちたりた気分のするものです。
家で消費する醤油をすべて作るのは大変ですが、ごく一部でも自分達の手で作るという仕事を続けられたら、うれしいことだな、とおもいます。まだ今年からは無理かもしれませんが、今後は、稲武の友人達と樽を持つことができたら便利だし、しょっちゅう醸造の成り行きを見ることができるので、そうしたいとねがっています。
なお、この醤油作りについては、岐阜県中津川市加子母にあるもりの家を主宰している森本さんのブログに、くわしく書かれています(コチラ→)。
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