アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

映画「白い沈黙」

2019-06-01 23:17:22 | 映画とドラマと本と絵画
   カナダの映画。はじめの30分ほど見て退屈したので、いったん中断したのですが、気を取り直して見始め、結局最後まで見てしまいました。ジャンルはスリラー映画となっていますが、怖いシーンはほとんどありません。

   場面はずっと雪景色。父がとある食品店に車を乗り付け、車内に12,3歳くらいの娘を置いたまま店内に。彼が戻ると娘は消えていて、そのままもどってこない。誘拐事件とみて捜索が始まるのですが、警察は父親の虐待を疑い、妻も夫を信じきれない。父親はやっきになって探し続けますが、娘は杳として行方知れずとなり、そのまま8年がたつ。

   8年目のシーンも雪景色。警察官がネット上で娘~キャスと思われる姿を見つけ、彼女の捜索が再開する。父親が植木を積んだまま食品店か何かに立ち寄り、でてくると、植木が消えている。と、彼のすぐ近くに1本立っているのを発見。車で探しに行くと、道路わきに、なくなった植木が1本ずつ街路樹のように間を開けて立っていて、最後のところで若い女性が立っているのに出くわす。その彼女が、娘、キャスでした。

    つかのまの逢瀬の後、キャスはまた誘拐犯のところに戻るという。拒む彼に向かってどこからか発砲が。彼は倒れ、キャスは連れ戻されます。

    この映画、一見単純な性的虐待の映画にみせかけているけれど、実は複雑。彼女は性的な虐待は受けてはおらず、監禁されて、ある仕事をさせられています。ある仕事とは、小さな女の子たちとネット上で親しくなり、その子たちに自身の物語を語らせること。語る女の子の動画が、秘密の会の会員たちに配信され、会員たちは幼い女の子たちの語る物語に興奮します。

    物語に飢えた金持ちたちは、ネット上で語る幼い女の子たちのたわいない身辺の出来事や、夢、トラブル、悩みなどに耳を傾けて快感を得ます。現実にこういうクラブがあるとは思えませんが、彼らのような飢餓感を抱く大人はけっこういそう。子供の時に、同世代の子供たちと目いっぱい遊んでいない大人が増えていると思うから。

    この映画、まあまあ面白く見たのですが、評価は意外に低いとか。ともあれ、映像はきれい。撮り方が少し変わった印象を上けるのは、カナダという、あまり見ていない国の映画だから?

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