アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

豊田市街地で草木染めの会

2016-08-14 11:52:21 | 草木染め
  昨年に続いて今年も、豊田市街地の守綱寺で、草木染めを楽しむ会が開かれました。主催はこちらのお寺の渡辺陽子さん。彼女が主宰する寺っこクラブの親子とその友達が集まりました。

   寺っこクラブは、毎月集まって、広い境内のヨモギを摘んで草団子を作ったり、冬は枯葉を集めてたき火をしたり、自然の中で子育てしたいお母さんと子供たちを中心にしたグループ。草木染めも、参加者が境内で採取した植物を使うことにしています。昨年は、クズの葉をみなさんに採取してもらって、緑葉染めをしました。 

   今年は、何本もある桜の木から、緑の葉を少しずつとって煮出しました。アルカリ水で煮出すと赤っぽい色になるはずですが、最初は、何も薬剤を入れずに煮出してみました。

   桜の葉だけでは、少ないかもしれないので、ヨモギとヒメジョオンも。こちらは黄色になります。

   まず、模様付け。そのあと水につけてから染液に。女の子たちは、むらがでないよう、熱心に
布を広げています。

   この日は、豊田市街地で午後には39度になるという予報が出ていました。でも、木陰の多い境内は、昼過ぎまではさほどの暑さを感じず、作業できました。

   お昼ご飯は、寺っこクラブ恒例のもちよりおかずで。おいしそうなのがいっぱい並びました。私が持参したのは、ひよこ豆と野菜の自家製豆乳マヨネーズ和え。私は手抜き料理でしたが、みなさんのは、手が込んでておいしかった。とくにおもしろかったのは、シソジュース作りで残った赤シソとしょうゆ漬けのシソの実の佃煮。捨てているものでできているとは思えない、おいしさでした。もちよりおかずは、皆さんの工夫がいろいろうかがえて、楽しい。

     さて、桜の緑葉は、この日のために半月ほどまえにためし染めしたとき、アルカリ水ではなくて普通の水でじゅうぶんいい色が出たので、今回はあえてアルカリ水にしないで煮だしたのですが、布になかなか色が染まり付きません。

    それで、別のバケツにちょっとだけ染液をとり、そこにソーダ灰を入れてアルカリ水を作り、染め液から出した布を入れてみました。最初は黄色でしたが、時間を経るにしたがって徐々に赤みを増し、きれいな桜色になり始めました。

    一日二日、時間をかければ色は出るとおもうのですが、短時間に出したい場合は、やはりアルカリ水にするしかなさそう。そこで、急きょ染液にソーダ灰を入れ、空気に触れさせて赤くなるのを待ちました。

    それでも、なかなか思うような色にはならなかったのですが、時間が経つにつれて、かなり美しいピンク色に変身。おもわず、歓声をあげたほどです。

     子供たちが捕まえたカミキリムシ。とてもおおきくて、びっくりしました。

     媒染をすませたあと、模様漬けした輪ゴムやひもををほどいて水洗い。

     完成です。ヨモギとヒメジョオンの黄色も、ヨモギの適期ではなかったせいか、色の出方が遅かったのですが、なんとか冴えた黄色になりました。

    桜の緑葉のピンクも、なかなかのもの。緑葉で染めるのは初めてなのですが、落ち葉で染めるより、色が桜の花に近い気がします。同じエコバッグでも、ものによって濃淡があるのは、タンパク剤で濃染処理したか、自宅で豆乳処理したかのちがいによります。

    豆乳処理したほうが薄いのですが、色はきれい。染液をご自宅にもって帰ったかたから、「一晩つけておいたら、より濃くて美しいピンクになった」と、写真付きで報告をいただきました。

    一時は、赤系の色にならず黄色か枯葉のような色になってしまい、どうなることかと心配しましたが、植物はちゃんと本来の性質を発揮してくれました。よかった!

    来年は、境内の中央にある、シイの巨木から葉で染められないかなとおもっています。草木の採取から始める草木染め、スリルがあって、楽しい!

    出張草木染めは、場所と水場があれば、コンロと大鍋を持ってまいります。ご興味のある方は、右ブックマークの問い合わせメールにて、お問い合わせください。

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