アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

醤油絞りしました。

2017-02-01 11:57:42 | 稲武醤友クラブ
   稲武醤友クラブ3回目の醤油絞りを、一昨日おこないました。場所はまだ少しだけ雪の残る私宅の裏庭。今年も、南信州に住んでいる井上時満さんに来てもらって、1年間寝かせたもろみを搾りました。

   今年度は、6月頃一度少し大きめのカビがあったきりで、あとはほんの少しの白いものが浮くくらいで、無事やり過ごせました。表面は乾燥して、さわると音がしそう。

   時さんになめてもらう瞬間は、いつも緊張します。「うん、なかなかいい」おおと歓声が上がり、クラブのメンバーはほっと胸をなでおろします。昨年は前の年よりよくなっていたし、今年はさらにおいしく感じます。天候の不順や気温の上がり方などなど、毎年条件が違うので、心配が多いのですが、今年度は昨年度より改善したことがいくつもあったので、それが功を奏したみたいです。

   4月に仕込んだときに使ったのと同じ、段戸山のふもとのレストラン・ばんじゃーるの地下水でもろみを薄めます。薄めるのは搾りやすいようにするため。

   この薄め方にもこつが。ゆっくりお湯ともろみをなじませます。

   慣れてきたSくん。満足げです。

    薄めたもろみを布袋に入れ、重ねて絞り機に。万力で締めあげます。

    待ち構えていた子供たち。流れてくる醤油をのぞきこんでいます。

    そして、なめる。最初は指1本で、次は2本、最後は3本使ってなめ続けたMちゃん。

    すっかり絞り終わったら、滓を袋から出します。

    これが絞り滓。漬物や調味料代わりに使えるのですが、なかなか利用法を思いつかず結局、これまでは友人のニワトリのえさになっていました。でも、浴用剤にもなるときいたので、試してみます。

      お昼ご飯は、搾りたての醤油とあう、五分搗き土鍋ご飯、うどん、とうふ、卵を用意しました。野菜の汁も醤油仕立てで。あとは、みんなのもちより料理とスイーツです。手前のお肉の一皿は、ローストシカ肉。設楽町の友人が自宅で捕獲し、解体した肉です。おいしかった。

    絞った醤油は過熱します。アクを取って、味を見て、塩分を足したり水を足したりするのですが、今年は塩分は足さずにすみました。濃度はぴったり、いい感じなのだそうです。ただし、濃度がちょうどいいことと味がいいこととは無関係と、念を押されました。

     蒸気が逃げるようにして加熱。最後の仕事です。
     
     時さんの最後のお話。

     春先の仕込みに始まり、ほぼ10か月かかって寝かせた私たちの醤油。今年も無事にできました。有名な醤油屋の高価な醤油と比べたら、劣りはしますが、そこそこの値段の天然醸造の醤油よりはおいしくできたのではなかろうか、と今年も自負しています。もちろん、「自分たちで作った」という満足感がプラスされているせいで、よりおいしく感じるだけかもしれませんが。

コメント
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