アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

こめこなクラブの稲刈り隊

2011-10-10 19:51:39 | こめこなクラブ
   豊田市稲武地区大野瀬町大桑の筒井重之さんのところで、稲刈りが始まりました。こめこなクラブのそもそもの設立目的は、人手のかかるはざ干しを手伝い、筒井さんに少しでも長く米の天日干しを続けてもらうことにあります。

  それで、筒井さん宅の稲刈りが始まった10月初旬から、こめこなクラブのメンバーの、手があいている人が随時助っ人に行きました。

  私が参加できたのは、4日めのこと。朝から秋晴れの上天気で、同乗した3歳のTちゃんはすでに3回目の参加。大桑に向かう車の中で、「私、お山大好き!」と叫ぶほどすっかり山里ファンになっていました。

  大桑のよその田んぼはほとんど刈り取り済み。筒井さんの田んぼはたわわに稲が実っています。

  彼の話では、今年の台風で、近所の家の家では、水につかってそのまま起き上がらずだめになってしまった稲もあるそうです。筒井さんの稲もいっときは倒れたのですが、台風が過ぎた後は元のとおりにまっすぐに。「なぜ、よその田んぼの稲はもとどおりにならなかったの?」の問いに、筒井さんはこう答えました。

  「肥料をやりすぎているからだ」

  田植え前の施肥はむろんのこと、そのあと、一般の農法ではたびたび肥料を施すのがつねだとか。とくに、穂ができてからも、実を多くつけさせるために何度か肥料をまくのだそうです。

  「茎や穂に効く肥料だから、上ばっかり伸びる。か本科の植物だから節がある。肥料をやりすぎると、その節と節の間隔が長くなってぐんぐん伸びるのだが、根は張っていないので、倒れやすくなる」

   筒井さんは、田植え直後に糠をまくだけ。あとはまったく肥料を施しません。「うちのは背は低いけれど、節と節の間隔が短いから倒れにくい」

   だから、今年の秋の大雨や台風にはまったく影響を受けず、筒井さんの田んぼは豊作でした!

  バインダーという小さな稲刈機兼束ね機で、何度も田んぼを回ります。コンバインほど大掛りではありませんが、通り過ぎるだけで稲が束になって出てくるすぐれものです。

  稲束を運ぶのもたいへん。でも、運搬車と筒井さんが呼んでいるキャタピラの車があるので、楽でした。軽トラ一台分400キロの荷物が、この小さな車体に乗せられるのだそうです。

  Tちゃんは、筒井さんとすっかりおともだちに。彼女に言わせれば、この田んぼにはほかのおともだち、つまりカエルもバッタもたくさんいるからうれしいのだそうです。

  筒井さんがイナゴを見つけました。

  彼らは炒め煮にして食べるそうです。霜の降りるころが一番おいしいのだとか。春には、チチ草と彼らが呼ぶおいしい草を教えてもらいましたが、秋はこのイナゴが美味なのだそう。田んぼや畑の周辺で、晩のおかずを簡単に採取できるなんて、たのしい!

  この日は、都合で午前中2時間しかお手伝いできませんでした。はざかけの直前までお手伝いして帰宅。気持ちのいい汗が出るまでにはいたらなかったので、残念なことでした。作業はあと数日続きます。



   
コメント
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